第二話予告

 いつの話だったか……先生とこんな話をした気がする。



「そういえば、先生、聞きたいことがあるんですが」

「なにかね?」


 とある移動中の電車の車内、夜明け前の薄暗い客室の中で、向かいの席に座り本を読んでいる先生に俺は聞いた。


「使徒って、みんな先生みたいな人らなんです?」

「それは……どういう意味で?」

「え? みんなショタジジイ化してるのかとか、みんな武闘派なのかとか?」


 俺は少し茶化して聞いた。

 先生はあきれ顔で少し笑ったあと、本から目線を外さずに俺に言う。


「使徒も様々さ。『ミッション』の関係上、全員が何らかの攻撃手段を有しているが、だいたいが武闘派さ。

 姿に関しては、元の姿から姿を変えられた者は確かに多いね。まあ、自分が元々居た時代にも関与したりするなら、姿かたちは違った方が良いだろうから、そういう意味では助かるけれどね」


 車窓から見える山の稜線から、赤色の光が夜を割るように伸びる。


「じゃあ、その中でも印象に残った使徒って、どんな人が居ました?」

「印象に残った、ねぇ……」


 先生は本を閉じ、俺に向き直って言う。


「僕はそもそも他の使徒とあまり交流がある方ではないけれど……とても印象深い人が一人浮かぶね。

 その人は外見もすさまじいが、経歴もすさまじい。いわば、僕の使徒としての先輩にあたる人なんだけどね。僕よりあの人の方が規格外だよ、色々」

「先生の、先輩……」

「ああ、その人は多分、偽名でこう名乗るんじゃないかな

 使ニック・ラブ……にして……であると」




第二話:哲学者、14世紀前半にて、通りすがりついでに追われた少女を救出する。




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