6年4組 11番 古寺良太

 6年4組 11番 古寺良太こでらりょうた


 認知症のおばあちゃんが、家族で一番最初に僕の名前を忘れました。


 ≪そんな悲しい日記の書き出しある?≫


 家も他県だし、年に1、2回しか会わないとはいえ、できれば思い出して欲しいなぁ。そう思い、僕は様々な策を講じました。


 ≪頑張って≫


 僕とおばあちゃんが一緒に写った写真を見せたり、思い出話を話したり。時には必死になるあまり少し強い発言や言動をしてしまったかも知れません。

 でもそれは、思い出して欲しいという僕の強い気持ちゆえのことです。


 ≪うんうん≫


 そして数ヶ月経った今では、僕のことをきちんと名前で「良太様」と呼んでおり、なんか、遺産も全部僕にくれるらしいです。


 ────────────────────


【先生のひとこと】


 洗脳してないですか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る