6年2組29番 村崎いろは
6年2組29番
私には毎年、この時期になるとチャレンジしていることがあります。
≪おっ、なんですか?≫
それは、警察が主催している『交通安全標語コンクール』に5・7・5の標語を送ることです。
≪宿題でもないのに、偉いな〜≫
でも残念なことに、これまで何度も、しかもたくさん標語を送っているのに、金賞どころか特別賞や努力賞にも選ばれたことがありません。
≪あらら、残念ですね......≫
綾鷹は選ばれてるのに、私は選ばれません。
≪関係ないです≫
なので先生にお願いです。これまで送った標語を古い順に書いていくので、改善のアドバイスを下さい。
≪おっ、任せなさい≫
なんなら、代わりに書いて下さい。
≪それじゃ意味ないだろ≫
冗談は置いておいて、まずは初めて送った標語からです。
・まえみよう
・よそみをすると
・あぶないよ
【よそみが、事故を引き起こす原因になると思って送りました】
≪悪くないけど、選ばれるには少し平凡かも≫
次です。
・よそみはね
・いのちをうしなう
・きけんあり
【危険を匂わせるだけではなく、直接的に危険を伝えるよう努力しました】
≪まあ、これも平凡かなぁ......≫
次です。
・ほらみなよ
・よそみをしてたら
・しんじゃった
【『死』を意識させる事で、効果的な印象付けを狙いました】
≪標語で『ほらみなよ』『しんじゃった』なんて単語初めて見た≫
次。
・ほねくだけ
・にくがつぶれて
・いのちなし
【事故を詳しく描写しました】
≪普通にやめてほしい≫
次。
・デンジャラス
・ユアライフイズ
・ナッシング
【迷走しました】
≪だよね≫
・めすぶたと
・よばれつづけて
・はやごねん
【えっ、なんですかこれ?】
≪知らんが≫
────────────────────
【先生のひとこと】
諦めない姿勢はすごく良いと思います。
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