〔始めての手紙〕
始めて あなたに手紙を書いた
可愛い便船 お洒落な便船
悩んで 悩んで 『ねこ』の絵がついた 可愛い便船を選んだ
可愛い方が あたしからだと気付かれないから…
ラブレター? ううん、そんな大それた物じゃない
あなたに 聞きたいことが 1つあるだけ
いつものように 冗談まじりて 聞けばいいのに?
ダメダメ、そんな事 出来っこない…
手紙の内容は ありふれた『質問コーナー』
好きな食べ物は? 趣味は? 休みの日には何してる?
いくつもの質問を書き並べ 本当の質問を 目立たなくする
そして最後に大本命
『好きな人はいますか?』
さりげなく 目立たないように
次の日 あなたに手紙を渡した
「友達から頼まれたの、真面目な娘だから、真剣に答えてね。」
さりげなく あくまでも自然に 悟られないように…
手紙を受け取った あなたは少し困り顔
でもすぐに
「わかった、明日持ってくる。○○からじゃないのか…」
え!? 今なんて!? 私の名前を言った?
次の日 あなたは すぐに返事をくれた
1番気になる 最後の質問
『好きな人はいますか?』
答えは
『特にはいません』
ホッと 胸を撫で下ろす
あなたの答えには 続きがあった
「これってお前の字だろ?いつもノートを見せて貰ってるからわかるんだぞ。
恥ずかしがりやの友達に言っといてくれ、『俺、彼女居ないから、告白されたらOKしてしまうかもな』って。」
PS 「手紙をくれるなら、ラブレターにしろ。ちゃんと受け取ってやるから。」
その日 私は2通目の手紙を書いた
私の想いを 全部込めて…
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