第32話
屋敷のことはメイドに任せることにしたが、カミラは肝心なことを忘れていた。
「お嬢様。王国通貨は今どのくらいあるのですか?」
「優男の屋敷から持ち出したのが金貨10枚と銀貨7枚で、使ったのが...銀貨6枚だったからまだ金貨10枚はあるけどどのくらいいるか分からないし...それにみんなにもおこずかい渡したいし...」
「お嬢様、私たちは大丈夫ですので....」
「だめ!おこずかいと休日は絶対作ること!これは絶対だよ?」
「「「「「承知いたしました、お嬢様」」」」」
「なんというか、壮快だね。」
「ルイスかマリアが隊長、副長だったよね?」
「「はい」」
「二人はどちらかが私たちと行動してくれないかな?代わり替わりでもいいよ~」
「「私が先に!!!!」」
二人はにらみ合いどちらが先にお供をするかで話し合いだした。
話し合いは十分しても終わらず、
「もう二人とも来る?」
というとグルンとこちらに向き二人して「「はい!!!!」」と返事をしてきた。
「二人が来るということは留守中の隊長を決めてほしいんだけど」
「それならば隊長をセリア、副長をミカズキにしたいと思います。」
セリアと呼ばれたメイドとミカズキと呼ばれたメイドが一歩前に出てきて礼をした。
セリアはマリアに似た肌の黒いエルフだった。
「セリアは...ダークエルフ?」
「いえ、違います。わたくしは日光浴が好きでして、いつの間にかこの状況になっておりました。」
「セリアはマリアの妹です。」
とルイスが補足をしてくれた。
二人目のミカズキと呼ばれた子には角がはえており。
「ミカズキの種族は鬼なの?」
「はい、詳しく言えば鬼人族のさらに上の白鬼(はっき)です。」
「はっき?」
「はい、鬼人族の中で稀に生まれる通常より力が強く角が白いのが特徴のじゅぞくです。」
「なんか伝説上の種族だね。」
「私のメイド部隊には様々な種族がいます。」
「珍しい種族だと何がいるの?」
「エルフ、白鬼、ハーフエルフ、中には種族を超越したものがいます。」
「ちょうえつ?」
「簡単に言えば種族を超えてしまったものです。私もそうなのですが種族に「超」とつきます。」
「はえ~私はいつつくかな~」
「?ついておられないのですか?」
「まぁ、付いたらついたで嫌だな~魔族やめちゃったみたいで」
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