第16話 ロバート氏の死

2014年9月、ロバート氏は警察の手で精神病院に入院させられた。危険思想家と見做され、公安の手で合法的に隔離されたのだ。そこで、ロバート氏は離婚を強要された。さらに転居を強要され、廃業を命令され、1年間仕事をするなと医者に命令された。

ロバート氏は、それでも生きる意思を持ち、すべてを捨てた。

入院中の転居。精神病院もやることが強引だ。6ケ月の入院で、ロバート氏は釈放された。なぜか預金通帳から残高が消えていた。弁護士に相談に行くと自己破産して生活保護を受けろと言われた。ロバート氏は言われるままにした。

バックギャモンどころではなくなった。以降、ロバート氏がバックギャモンの場に現れることはなかった。

生活は悲惨だった。お金がない。そして、酒浸り。病院でシアナマイドという抗酒剤をもらったのが致命的だった。ロバート氏はシアナマイドを飲んで、酒を大量に飲んだ。呼吸困難になり、救急車を呼んだ。手遅れだった。病院に着く前に、ロバート氏は呼吸不全で死んだ。

葬儀は無かった。そして、ロバート氏の死を知る人もなかった。景山プロがロバートの死を知ることも無かった。

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