バックギャモンな人々

白井京月

第一部

第1話 はじめに

バックギャモン。キング・オブ・ゲーム。超お金持ちの世界。ワールドワイド。数学。天才。カッコイイ。オシャレ。いろいろなイメージがあるでしょう。もちろん、バックギャモンて何、という人もいるでしょう。

バックギャモンは、人生が変わるゲームだと言う人もいます。

私がこのゲームを覚えたのは、高校生の時。1970年代後半です。私は神戸に住んでいました。サーファーが集まるカフェ(西宮)で流行っていました。バックギャモンブックも買って読みました。ボードも買いました。

日本バックギャモン協会という団体があることは知っていました。やがて、私は東京の大学に行き、東京で就職をして、バックギャモンとは疎遠になりました。それでも本とボードは持っていました。八重洲で例会があることも知っていました。しかし、直観的に、入ってはいけない世界だと、逃げていました。

37歳の時、大阪に単身赴任になりました。それから数年、Yahooゲームで、将棋やチェス、麻雀や、バックギャモンをしていました。そんな時、忍者というIDの人に、大阪本町の日曜例会に誘われたのです。お金も時間もある。行かない理由がない。私はこうして、大阪例会の常連になり、日本バックギャモン協会の会員になりました。

個性的で魅力溢れる人たちが、毎週15人前後集まっていました。その中には景山プロもいました。例会は12時から19時。それから、ほとんどの人が宴会に行く。そこでも、話題はバックギャモンであり、ポジションの研究なのでした。

本当に不思議な人の集まりです。ゲームも面白いですが、プレイヤーはもっと面白い。小説では、ポジション抜きに、個性的な人が何をし、何を考えているのか描いてみたいとおもいます。


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