添え物姫と、いとけない青
真山空
序
シライア大陸において、長らく争い続けていた二つの国があった。
他国のとりなしで休戦するも、それは幾度も破られた。
つかの間の平和、そして緊張感をはらんだ対立の期間を経て二百年。もういい加減、争うのは止めようと思い至った両国は、周辺諸国の働きかけで会談、歩みよりを決意。
そして、五十年ほどして双方の国を行き交う人々も増えてきた近年……。
シライア大陸きっての二大不仲国、西のイグニスと東のノーゼリア。両国の王は、争いの歴史に終止符を打つための、和平の証として両王族の婚姻を発表した。
《至宝》とまでうたわれる、ノーゼリアの第二王女と、側室の子でありながらもイグニスの次代王と目される、妾腹の第一王子……――この二人の、婚姻だった。
そのはずだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます