第152話 イヤーブックの常識?

 確か私の覚えてる限りでは、日本では小中高で年一度クラス写真撮ったよね?

 アルバムは卒業時だけだったと思うんだけど…。

 アメリカの学校は新学年になると個人写真を撮る、イヤーブックという、個人写真と部活写真なんかが掲載されているフォトブックを買うの。


 去年高校では初めてのイヤーブックを買ったんだけど、開けてびっくり!

 最上級生以外の個人写真小っさ!!!!

 おなじ人間のグループ写真がでかでかと何回も出てくる。

 クラブ活動の写真もやたらとフットボールとチアを中心に構成されてる。

 なんじゃこりゃー--????


 あ…そーか、最上級生中心なのね卒業写真的な?

 最上級生以外の写真も多い気かするけど……てことは日本同様に、これを買うのは今年卒業する人中心なのね。じゃあ来年、再来年は買う必要ないか。


 と思って今年は注文しなかったら、メールで何度も「イヤーブックの注文をお忘れですよ」って告知が来て、ついには紙のフライヤーで、名指しで「イヤーブックの注文してないですよ」っていうお知らせが来たの。先生経由で。ええー…?。注文し忘れたことは中学の時にもあったけど、こんなの初めて。


 最近気づいたんだけど、イヤーブックのページって広告料払って買えるらしいのね。もしかしてあの異様に大きく表示されてた写真はスペース買ってたってこと?

それにしても、ほかの人もお金払って買うんだから、あの個人写真の小ささはナイわ。


 レイアウト自体は生徒がやっているみたいなんで、広告付きの人とそうでない写真の人の区別の方法にちゃんとしたルールがないのかもね。去年のイヤーブックを見て、もしかしたら今年は買わない人が続出したのかも?


 ちょっと面白いわ。イヤーブックを編集してる生徒はこのことに気づいたかしら?

 なかなか得難い経験だと思うのよね。以前の製品の評判によって次の製品の売り上げが変わってくるという貴重な経験を高校生のうちにできるなんて。しかもタダで!

 うちの子にもこういう経験させたいわー。






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