第68話 オンラインエクササイズ
隣で夫がオンラインエクササイズをしている。エクササイズを初めてやっと一年半!
なんで「やっと」かというとその前までは私がいくら言っても聞かなかったからなの。
生命保険に入るためと言って、健康診断を受けさせ、結果は散々。高い保険料を払って初めて自分の不健康に気づいたみたい。前に私が勝手にエクササイズを申し込んだ時は、烈火の如く怒って取りやめになったのよ。首が肉で埋まりかけてたのに。
今の夫はちょっと運動不足だと、不安に思うくらいにはなった。トレーナーのAさんはいかにもアメリカ人アスリートらしい、とにかく明るく、きっぷのいい女性。今も「これで最後のラウンドだから!」と言いつつ次々違う種類の運動をさせていってる。この前はキャンピングカーで旅しながら野外でエクササイズよ。これぞ自由なアメリカ人ってやつね。予防注射より基礎体力を信奉してる。
まあ、そういう人もいる。
だから彼女は会社のジムでは仕事できない。けどしょうがない。文字通り距離を保って付き合う分には問題ない。そういうもん。
私もエクササイズを初めて2年半くらい。
トレーナーってスゴイよね。朝起きるたび体が強張ってた私が、最初のトレーナーRさんのおかげで90パウンドの重りを膝まで持ち上げられるようになった。Rさんはアスリートにしては寡黙で、噂では格闘技でいい線行った人らしかった。隠キャの私は、夫のトレーナーAさんのトレーニングを受けたこともあるんだけど、ノリについていけなかったのよね。ともあれRさんのおかげでなんか肩に筋肉ついてゴツくなったところでパンデミックが起こった。
今はゴツくなった部分がまた落ちてしまったけど、別のトレーナーOさんとゆる〜くオンラインエクササイズを続けてる。複数のトレーナーのエクササイズでわかったことは、筋肉のバランスを彼らは見ているということ。
腕なら曲げる筋肉と伸ばす筋肉。そして特定の筋肉を鍛える運動において、彼らトレーナー知識の多さと発想の豊かさといったら!
高額な機械がなくてもエクササイズさせられるのよ。だんだんOさんがポケモントレーナーに見えてきた。帽子かぶってるし。
ポケモンならぬババモンの私は
今日も今日とてウォーターボトルとゴム、ほうきと米でトレーニングをしているのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます