第23話 夢は誰にも奪えない
「絶対に許されないぞ! クロム!」
「こい! 救世主様! 悪夢の世界に誘ってやろう!」
遂に救世主様と悪夢の剣騎士クロムの戦いが始まった。
「くらえ! バッド・ドリーム・インバイト!」
「俺に同じ技は効かないぞ!」
「なに!?」
「この世界では、剣が全て。剣が最強。俺の剣で、おまえの悪夢を打ち破ってやる! 剣技! 悪夢斬り!」
救世主様の剣が悪夢の剣騎士クロムの黒い馬ナイトメアを斬る。
「バカな!? 私の悪夢が破られたというのか!?」
「そうだ! クロム! 自分で戦いもせず、悪夢だけに頼ってきたおまえと、ここに来るまでに、たくさんの友や敵と戦ってきた俺との経験の差が出たようだな。見せてやる! 俺の実力を! 輝け! 俺の夢よ!」
「なんだと!?」
「おまえにも分かるだろう。俺の剣気の高鳴りが。」
「救世主様のソード・フォースが巨大になっていく!?」
救世主様の剣の気合(ソード・フォース)が爆発的に増大していく。
「クロム! おまえがどんなに悪夢を見せようとも、夢を見ることは諦めない! 夢を叶えるまではな! なぜなら、夢は誰にも奪えない! 心の翼だから!」
「そんなバカな!? 夢と悪夢で、こんなにも差があるのか!?」
「夢を見ることは誰だって自由だ! その夢を悪夢に変えるなど許さないぞ! くらえ! ドリーム・ソード・スラッシュ!」
「こんな所で、こんな所で負ける訳にはいかないんだ! あのお方が見ているんだぞ! バッド・ドリーム・ソード・スラッシュ!」
救世主様と悪夢の剣騎士クロムの必殺技がぶつかり合う。
「ウギャア!?」
クロムの体が吹き飛ばされる。
「見たか! これが俺の夢の輝きだ! クロム! おまえが二度と悪夢を見せることができないように、とどめをさしてやる!」
「ク、クソッ!? 体が動かない!? や、やめろ!? やめてくれ!?」
「これで終わりだ!」
救世主様が悪夢の剣騎士クロムにとどめをさそうとする。
「なんだ!? この強大な剣気は!?」
突如、今までに感じたことの無い強大な剣気を感じる救世主様。
「そこまでだ。クロムに手を出すことは、私が許さない。」
「何者だ!? おまえもこいつの仲間か?」
「やめておけ。おまえごときの剣では、私には傷一つ着けることはできない。」
正体不明の剣騎士が現れる。
「なんだと!? そんなことは、やってみないと分からないじゃないか! くらえ! ドリーム・ソード・スラッシュ!」
「無駄だ。」
救世主様の必殺技は、正体不明の剣騎士に剣気だけでかき消された。
「なに!? 俺の必殺技が!?」
「やめておけ、救世主様。あのお方は、あのお方こそが、伝説の剣騎士デカノーホウト様だ。」
「なんだって!? 伝説の剣騎士だって!?」
救世主様の前に現れたのは、世界を邪悪から救った伝説の剣騎士であった。
つづく。
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