エイプリルフールQ
ひえぇぇぇん鯉がのぼっていく
▼ キャチコピー
――孤高のヒーロー、誕生。(ビビり)
▼ 紹介文
【※エイプリルフール限定タイトルです、四月二日迄】
――西暦2Q25年、春。
ちょっと時代に遅れている『かがり町』ではこのところ、夜間に奇妙な怪電波が流れているとの噂で持ちきりだ。つけっぱなしのテレビやラジオに、ザザァー……とノイズが発生し、しばらくすると地球上やこの町内会ではおよそ聞いたことのない不気味な生物の鳴き声と、何かの信号らしき機械音が、繰り返し繰り返し、一晩中聞こえてくるのだ。
かがり町では平凡顔面の『めだまさん』は、ソロで鮮魚店を営む青年。ある日の超早朝、お魚の仕入れに向かう車の中で、ラジオからビヨヨ~ンと出た怪電波をモロに浴びてしまう。それと同時に、車の外では朝靄が煙のように揺らめいて意思を持った濃霧と化し、めだまさんを車ごとのみ込もうとしていた。逃げるように車を走らせるも、視界は徐々に白く靄がかり、ついには町を流れる『偲び川』へと突っ込んでしまう。だが車は沈むどころか、星の輝きを宿したその水面を一直線に進んでいった。いっぽうで濃霧の奥からは、雷の轟きのような鳴き声、海洋生物のようなキュイキュイした鳴き声などが、ひっきりなしに聞こえてくる。そのうち、霧の中には巨大な黒い影が現れて、走る車のすぐの後ろへ迫ってくる。SOS!
怪獣、じゃないか――?
「ひえぇぇぇん!」と叫び、めだまさんは白目を剥いて気絶する。
「ギブミーカリカリ」
「ギブミーカリカリ」
めだまさんの頬を結構な圧でつんつんする、こどもの指があった。
目を開けると、どこまでも灰色の荒涼とした大地。めだまさんの車は、ぽつんとそこに辿りついていた。運転席の中のはずが、びゅうびゅうと外の風が吹きつけてくる。不思議におもって顔をあげると、何か……強大な力で車の天井が剥ぎ取られていた。めだまさんは再び気絶しかけるが、……おや?
窓の外から、ふたりのひもじい少年が、めだまさんのビビりを覗いている。
ひとりは、ひもじいながらもニッコリと笑った少年。
もうひとりは、ひもじいからか、疑うようなタレ目の視線を向けてくる。
「やっほー 元気ですか。僕は元気です」
「おっさん、霧の向こうの“猫のいっぱいいる星”から来たんでしょ。助けろよ」
「シンくんだめだめー まずはかんげいしよう」
「「ようこそ、かがり町星へ。ウオノメシア様☆彡」……ふん」
めだまさんは仰天して気絶した。
「あれれー」
「だめじゃん……雑魚かよ」
かがり町星での、ハジメ少年とシン少年との出会いだった――。
※QL小説です。再連載中。
※只今、修正目印でエピソード前に🐟を入れてますが おきになさらずです。
ぐるぐるパンチしたり、魚眼ビ――ムを出したり。
ヒーローサイドと美怪獣サイドの特撮・ボーイズラブコメ!
▼ いつものキャッチ
あの頃、美しい鷹史に皆恋をした……
▼ いつもの紹介文
忍、高校二年生の秋。養父の鷹史と仲睦まじく暮らす愛の巣、篠塚家の玄関先に突如――北欧からの来訪者が現れる。首都圏なのにちょっと時代に遅れてる不思議な『かがり町』を舞台に、家族やその友人たちと繰り広げる、恋と日常の物語(たまに猫)。
※BL小説です。再連載中。
※只今、修正目印でエピソード前に✅を入れてますが おきになさらずです。
ほのぼのしたり、切なくなったり。
高校生サイドと美中年サイドのご近所ボーイズ・ラブコメ。
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