ミドル2-1

翌日。海堂 秋の手術は無事成功し、希望者は彼のお見舞いに来ている。

病室に入る前に看護士から

・種の影響か、オーヴァードに覚醒したらしく、海堂 秋の記憶消去はしていない

という説明を受けた。


病室に入ると、海堂 秋が手元の本を閉じてこちらを見る。

「───まさか俺にお見舞いが来るとはね、それも意外な顔だ。……いや、当事者だから当然なのか?」

「攻撃されたことは気にしていない。当然の帰結だし、結果として俺は無事だ。」

「あの時は……妙に全てが楽しく思えたんだ……でも体が先走るだけで、心から楽しくなれた訳じゃない」

「アイツは俺に襲いかかる前に〈すまいりーさま〉と呟いていた。何者かは分からないが、手掛かりになるなら使え。」


「やっほやっほー!」

突然病室に乱入者が現れる。

日向 葵だ。

「お見舞いに来たよかいどーくぅん!」

「はいこれお見舞いのお花ねー!」

置かれたのは植木鉢に入った淡いピンク色の蕾を持つ植物。

(植木鉢に突っ込みがない場合)

海堂 秋「植木鉢を見舞いの品に持ってくるな。持って帰れ」

向日 葵「ひどぅい!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る