第60話 地獄先生と各所の反応 神父
「昔地獄先生って漫画ありましたよね?」
灯が昔の漫画のネタを引っ張り出してきた。
「あったな、原作だとちゃんとお経唱えてた。」
「アニメ版だとなんでしたっけ?宇宙天地?」
「宇宙天地 與我力量 降伏群魔 迎来曙光 吾人左手 所封百鬼 尊我号令 只在此刻 天地混沌 乾坤蒼范 人世蒙塵 鬼怪猖狂 天空海闊 鬼面仏心 鬼哭啾啾 霊感散消」
(うちゅうてんち よがりきりょう こうふくぐんま ごうらいしょこう ごじんさしゅ しょほうひゃっき そんがごうれい しざいしこく てんちこんとん けんこんそうぼう じんせいもうじん きかいしょうきょう てんくうかいかつ きめんぶっしん きこくしゅうしゅう れいかんさんしょう)
覚えていたので最後まで唱えて見せる。
「おー。」
灯が感心した様子でパチパチと拍手をしてくる。
「これだと燐光はしないんですね?」
「正式にはお経じゃないからな。」
「そうなんですか?」
「アニメオリジナルで漢詩組んだそうだ、意味自体は会ってるからいい加減なものではないが、正式な物じゃないから効果が強くないんだとおもう。」
「意味としては?」
「左手に封じられし鬼の力で人の世に蠢く悪しき霊を消し去り給え位の意味だな。」
本来のお経の意味、仏に祈りをささげてこの世の中の無常を真理として説く物とは結構違う。
「原作番だと?」
「南無仏南無大慈悲救苦救難広大霊感 白衣観世音菩薩
摩訶薩 南無法 南無僧 南無救苦救難観世音菩薩
怛只(ロ多)(ロ奄) 伽羅伐(ロ多) 伽羅伐(ロ多)
伽訶伐(ロ多) 羅伽伐(ロ多) 羅伽伐(ロ多) 娑婆訶
天羅神 地羅神 人離難 難離身 一切災殃化為塵
南無摩訶般若波羅蜜」
(なむだいじだいひきゅうぐきゅうなんこうだいれいかんびゃくえかんぜおんぼさつ
なむぶつ なむほう なむそう なむきゅうぐきゅうなんかんぜおんぼさつ
とーじーとーおん からはった からはった
かこはった らかはった らかはった そわか
てんらじん ちらじん じんりなん なんりしん いっさいさいおうかいじん
なむまかはんにゃはらみつ )
「こっちだと燐光するんですね。効果としては?」
「息災除病、子受け、安産・・・」
そんな効果あったなと思い出す、灯がにやりと笑う。
「今更ですよ。出来てますし。」
先に灯が妊娠した後、エリスにも出来て居る。本当に今更である。多分嫁二人には鬼子母神の加護があるので多分効果もそれほど必要無い。
「そうだな、難産だったら祈るときに唱えてることにするさ。」
後日、義母上の妊娠が判明した。前から割かし若いし、よく義父上が搾り取られている様子だと思ったけど、おめでとうございます。
生まれてくる子に年下の叔父さんか叔母さんが確定するのは、まあそんなもんだと言う事で。
こっちから見ても義弟か義妹になるのか、説明大変そうだ。
二人は遅くのおめでたに驚いていたが、喜んでいたようなので、大丈夫、だと思う。
神父視点
「まさか出来るとは思いませんでしたな。おめでとうございます。」
「ありがとうございます。」
奥方は、目に涙をためて、感極まっているようだ、エリザ殿は本当に遅くのおめでただ、旦那のギル殿はあの大発生の時にゴブリンの毒矢をもらってしまい生死を彷徨った、あの時に治療したのは私だったが、我ながらあの時は未熟者だった、神の威光である浄化の奇跡も毒を消しきるには至らずに、腐った部分を無理やり抉り取って治療とした。子供が出来なかったのは恐らくその時の毒の影響もあったのだろう。
それがこうして無事妊娠出来て居る、恐らくは和尚殿が使う広域浄化の力のおかげで有ろうと推察される。全ては神の思し召し、いや、和尚殿の言う仏の加護と言う物だろうか?
まあ、憶測で語れる物では無いので。今はこの奇跡を素直に祝福しよう。
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