鶏肉



迷彩模様

海岸沿いの道路を 羽音を上げながら走っていくベビーカー


月は出ているのか

長らく外に出ていない

外に出たとしても空を眺めるということをわすれっちまっていた僕は


小さなプラネタリウム

個人営業どころか、人には見せられない作りになっている

文字だけで表示された全ての天体

何もわからん 文字情報で理解できるほど学が無い

そもそもオリオン座と北斗七星程度しかないじゃん


あれ?

あたしいつこのジャスミンティーを買ったんだっけ

変に喉に突き刺さる感じ

これ腐ってるかもな


羽音だ。

これ絶対1匹じゃねえだろ、何匹いるのよ

ちょっと。ハエトリシート替える当番でしょアンタ!

あたしだって嫌なのよ、こんないっぱい付いてんの取りたく無いのよ



兎に角



シーチキンってなんか不憫で好き

アイデンティティほぼひっぺがされててさ

私生まれ変わったら何になんのかな

あたしも アイデンティティも何も無い

愛おしさの塊とかにでもなるのかな

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る