第7話初任務と真実

少しすると襖が開いた。


「親方様が参られました。」


そういってから一人入ってきた。


しかしなぜか信長からは弟と聞いていたが女性が入ってきた。


「面をあげなされ。勝家、それから近ごろ姉様に仕えだしたといわれる者よ」


「ハッ」


そういい勝家さんが顔を上げた。


自分も真似して顔を上げた。


そのとたん目の前にはその女性が立っていた。


「ふむ、見たところお主は姉様に振り回されるが大変大きな支えになるという風に見えるな。こんな面相の人間は始めてみたぞ!」


ケラケラ笑いながらそう言って来た。


自分はどうしていいものか分からず苦笑いをしたがすかさず勝家さんに誉められてることを小声で教わった為すぐに


「ありがたい御言葉でございます。」


礼を言ったが次の発言が意外だった。


「そうかしこまらずともよい。姉様から使者が来たと言うことは表面上は顔合わせのつもりだろうが実際は最近噂されていることについて確認しに来たのだろう?」


「どういうことでございましょう...?何せ最近仕えたばかりで何も分からず...」


そうするとその女性はキョトンとした顔をしたがすぐに笑って言い返してきた。


「まぁそれもそうか。最近城下では私が姉様に謀反を起こすと噂されているのよ。だから偵察にきたのかと思ってね。」


(なるほど、そういう噂があるのか)


「いえいえ、そういうことはございませぬよ」


「そうか、それならそれでよい。しかし私が姉様に謀反を起こすことは決してありえないから。姉様に伝えといて」


「ハッ!分かりました。伝えておきます。」


「うむ、それでよい。これから用事があるので失礼させて貰うよ。」


そういい入ってきた襖から出ていった。


「新鬼、用もすんだし我々も帰るぞ。」


「はい、っう!」


そうすると不安そうに訪ねてきた。


「大丈夫か?新鬼よ」


「あ...脚が...!」


「なんだ痺れただけか、治り次第帰るぞ」


「は...い...」


それからしばらく痛い目にあったが治り次第出立した。


帰りは慣れが生じ素早く城に戻ることができた。


「信長様只今戻りました」


そうすると気づいてなかったらしく驚くように振り向いてきた。


「ああ、勝家と新鬼か。


おかえり。


どうだった?」


「伝えてほしいとの事がございます。」


「そうか、申してみ。」


「ハッ、私が姉様に謀反を起こす事はありえないとのことです。」


それから少し考えていた。


「そうか、先手を打たれたか。まぁ攻めたい訳ではないからいいけど監視は続けないとだな。この事はあとで考えるとして新鬼は初任務お疲れだった。部屋に戻り休め。勝家も一緒に休め。」


「分かりました。ところで信長様、私は弟と聞いたのですが女性でしたが...」


「ああ、その事か。うーん話すとめんどくさいし先に言っておくべきだったか私の弟、まぁ表面上はね名前は信行って言うのだけど私の御父様は男の子を産んでほしかったのよ。まぁ私がいるから家督は継がせられないけどほしかったのでしょうね。けど生まれたのは女だったのよ。だから表面上は男ということにしたの。だから外では男として城の中では女として行動してるの。だから弟と言ったの。」


なるほどそういうことか。


どういうことか分からなかったがやっと分かった。


「なるほどそういうことだったのですね。では御言葉に甘えて休ませて頂きます。」


「おう、そうしろ~私も眠くなったし寝るわ。おやすみ~」


そういいながら手を振って去って行った。


「信長様はこうおっしゃっているし我々も休むぞ。付いてこい。」


そう言って勝家さんも立ち上がり部屋をでたので自分も出ることにした。


部屋について横になったら気づいたら寝ていた。


勝家さんは何かしているようだが自分は疲れたせいで寝てしまったのでそのまま寝ることにした...

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