第4話寝起きの災難それと無茶ぶり

あの後祝いの席が開かれ自分は飲めないにも関わらず飲まされ自分は気を失っていた。


あの後何があったかは分からない。


でも隣には見覚えのない女性がいた。


訂正、知ってる女性で今日から一緒に活動するはずの勝家さんだった。


いつ運ばれたのかは知らないが多分勝家さんが運んだのだろう。


それはさておき勝家さんが無防備すぎる。


女性経験のない自分には刺激が強すぎる。


起こしたい気もするがこのまま寝かしておいてあげた方がいい気もする。


よしここで起こさずにここから一端立ち去ろう。


そうして厠へ行こう。


体をあまり動かさないようにする。


しかし動けない。


したの方に目を向けてみる。


そこにはガッチリと抱き枕のように自分を絡まれている手がある。


完全に勝家さんの抱き枕状態だ。


これでは動けん。


ここで声を出せば確実に起きてしまう。


これは諦めて二度寝しよう。


そこからどれぐらい経ったかは知らないけど次は急に叩かれた。


そこには赤面している勝家さん。


もうダメだ。


完全に二度目の人生も終わった。


早かったな。


まだ転生してから1日しかたってないのに。


「勝家ー、新鬼ー起きてるかしらー」


そこには信長様。


これは完全な詰み。


ここは潔く死のう。


「信長様!これはその、あのー」


勝家さんが恥ずかしく釈明しようとしていた。


「よいよい。早く続きをせい」


笑いながら信長様は言った。


笑い事ではない。


これは一歩間違えれば自分は首が飛ぶ。


しかし信長様は飽きるのが早いらしい。


助かった。


そう思ってる間に信長様は用事を思い出したらしい。


「勝家、新鬼、お主たちに命令がある。妹の所に行ってきてくれないかしら?何か不穏な気配を醸してるのよね~。行ってきて?」


「そんな!まだ仕えて1日もたっていないのにそのような大役を...」


「口がすぎるぞ。新鬼。貴様も昨晩の勝家のようにされたいか?」


口は笑っていた。


しかし顔は笑ってない。


完全に怒りかけてる。


つまり整理すると大役だろうが関係なくやんなければ脅されその先は死あるのみということか。


「わかりました。信長様。この勝家、新鬼とともに行って参ります!」


そう言うと信長様は満足げにうなずき「頼んだぞー」と言って出ていった。


「ちょっ勝家さんそのようなこと私には...」


「新鬼...とりあえずなにもしなくていい付いてくるだけでいいから...」


無理に元気を出しているようにも見えるしそれと共に恥ずかしさとすまなそうな顔をしていた。


「とりあえず服は信長様が昨日私に渡してきたからそれに着替えてそれと刀も渡されたけど今回は置いていくよ。今回は変な風に顔を覚えられないように従者として付いてきて。信長様が知ったらどう感じるかは予想できないけど。」


「分かりました。とりあえず着替えます。」


そう言うと勝家さんは出ていった。


とりあえず今の間に着替える。


ある程度は着物の着方を知っていてよかった。


すんなりと着れた。


そうして少し経ったら勝家さんが戻って来た。


そこには元が綺麗なのに化粧をして一層綺麗になった勝家さんがいた。


「半刻程経ったら行きましょう。その間にご飯です。今台所を管理してる人に持ってこさせますから。」


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