第41話 今更…ブルー

7か月半が過ぎた。

リハビリも続けているし、仕事もサポーターを着けて歩いている。

ここ数日、頑張り過ぎたのか、足が痛い。

足が痛いだけならいいのだが(良くはない)、アキレス腱が明らかに痛い。

リハビリに通っているU先生に

「ここんとこ、痛いんですよね。」

ふくらはぎを触って、

「ちょっと、アキレス腱の繋がりが弱くなっている感じですね。1ヵ月前は、もっと良かったはずなのに。」

「歩き過ぎたんですか?」

「いや、アキレス腱の繋がりがそもそも弱いんだと思います。このままでは不満でしょうし、外科的な解決法も考えた方がいいかも知れません。」

とのお言葉。

「手術ということでしょうか?その場合、どれくらいかかるんでしょう。」

「入院は、約1ヵ月になります。その後は、ギプスや装具で…」

「1からってことですね。」

「結果論にはなりますが、保存治療の場合、個人差もあるし、経過を診ないと分からないんです。」

1ヵ月入院って。

翌日、U先生とO先生(主治医)、更にアキレス腱担当のM先生の3者で話し合いたいとのことだった。

半年と言われたから、真面目にリハビリにも通ったし、

出来る努力はしてきた。

今週は、O先生の診察もある。

U先生は、保存療法に否定的なドクターだし、

O先生は、保存療法を進めたいドクター。

O先生の判断を仰ごう。

そして、O先生の診察。

「昨日、U先生と色々話ました。状態は、良くなっているとは言い難いですね。

取り敢えず、今からMRI撮りましょう。」

てなわけで、MRIへ。

今日は、徳永英明のカバー曲が流れている。

まあ、大きな打撃音でかき消されるが。

「2か月前のMRIと比べると、アキレス腱に隙間が出来ています。

結論から言うと、このままでは、劇的に良くなることはありません。

元の状態にというのであれば、手術してくっつけるしかないと思います。」

「入院になるんでしょう?また、ギプスして松葉杖ついて、装具になるんですよね。

正直、今入院することは難しいです。お店もあるし。」

「もし、手術するなら、10月3日に手術出来ます。そうすると、3週間くらいで退院出来て、12月くらいから装具ですかね。」

「無理です。年内は特に。更に、来年、孫が産まれるんですよ。」

「年末ぎりぎりに手術して、正月明けて10日くらいで退院なら、休みも少なくてすみませんか。」

手術自体に前向きになれなかった。

今更…という気持ちもあった。

ここまで頑張ってきたのに…

バドミントンやランニングを諦めれば、この状態と付き合っていくという手もないではない。

それなりにリハビリと月1くらいの診察しながら…

「今は、決められません。」

「そうですね。サポーターして歩くようにして下さいね。」

ブルーだ。

ただただブルーだ。

溜息しか出て来ない。

ツッパリ感は、今後もリハビリを続けることで、改善するかも知れない。

再断裂さえしなければ、多少の痛みを堪えて生活すればいいのでは?

いや、今は冷静な判断が出来ない。

なんで~

整形外科には、私より重いケガをしている人や、

マヒで歩行にも苦しんでいる人もたくさんいて、

これくらい我慢すればいいんじゃないかと思ってもみる。

でも、先は長い。

孫と走れないのも残念過ぎる。

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