第5話 経験談

家に引きこもりなので、ほとんどパソコンの前にいる。

アキレス腱断裂から復帰までの過程が知りたい。

なんせ、5週間は、病院にも行かないし。

パソコンで、経験者のブログを見てみる。

最近は、手術ではなく、保存療法を選択する病院も多いそうだ。

でも、ほとんどは、手術をしている。

入院は、2週間という人もいる。

入院中にリハビリが始まる。

やっぱり、手術した方が早かったか。

医師や病院によって、その治療やリハビリの内容は随分と違う。

4週間で、ギプスもリハビリもなしのところもあれば、

私のように装具を着けて、長期にリハビリをするところもある。

完治までの期間も様々で、2か月~6か月くらいに大体は収まる。

2か月と6か月では、相当違うが…

装具が、8万円以上して、保険対象外と書かれていたので、

お先真っ暗な気分になった。

いつになったら歩けるようになるか分からない。

それまで仕事は出来ないから、収入もない。

参ったな。

ブログの中には、断裂から日々の様子を事細かに書いている人もいた。

なるほどと思ったり、

不安になったりだが、参考になることも多い。

お医者さんが書かれたブログもあった。

医師が、その経験談を書かれていると、安心する。

ケガでも病気でも、医師は知識としては入っていても

経験者ではないことがほとんどだ。

例えば、私は、足の親指の爪が巻き爪になって、

3度爪をはがしてもらった。

医師は、

「痛いでしょうね。」

といいながら、爪を一機に抜くのだが、

医師自身は、痛そうと思うだけで、経験はないわけだ。

膝に水が溜まって抜く時も

畳針かと思うほど太い針を刺して

水を抜く。

「痛いでしょうね。」

と医師は言う。

「痛いですよ、先生。」

「ごめんなさいね。」

医師との会話はこんな感じだが、医師が患者になったことがあると

共感できる患者も多くなる。

アキレス腱の断裂は、普段の生活の中ではそんなに起こることではない。

多くは、スポーツをしている時だ。

若い学生などは、回復も早く、

リハビリにもかなり費やす。

どこまでを望むかということもあるが、

再断裂しないようにしたいものだ。

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