第14話:シティバンク閉鎖と息子のソニーバンク入社

 2006年、以前務めていた三菱銀行がUFJ銀行と合併し三菱東京UFJ銀行

と言う巨大銀行ができた。これで、昔の銀行乱立がなくなり、日本では、巨大銀行

大手3行による寡占となった。その時、木下信夫は、これは利用する側にとって

便利なった反面、日本の銀行経営の限界、日本経済の成長の鈍化を証明して

いるのかも知れないと感じた。その他、郵政民営化と共に翌年1月23日に

日本郵政株式会社が誕生した。


 また、最近は世界的に異常気象で、日本では、昨年からの大雪・平成18年

豪雪と呼ばれ、150人以上の人が命を落とした。またインドネシア・ジャワ島

中部で5月27日、M6.3の地震が起き、6千人が死亡。日本は自衛隊の救助隊

を派遣。同じ年の7月17日にも同島南方のインド洋でM7.7の地震が起き、

津波で500人以上の死者が出た。この異常気象についても木下信夫は

憂えていた。


更に追い打ちをかけるように、タイで9月、クーデターが起き、軍や警察の

責任者らで構成する「民主改革評議会」が、権力を掌握し、国連総会出席で

外遊中だったタクシン首相はロンドンで事実上の亡命生活に入った。強権政治

と腐敗が背景で、タクシン政権は5年余で終わりを迎った。


 8月になって原油の急上昇でガソリンが急騰し、今年は、インドネシア

のテロや、巨大地震と、ほんの数ヶ月の違いで難を流れる事が出来たのを

信夫は神に感謝した。


 その後は、新幹線で東北、新潟に出かけて温泉、旨い魚を食べて、

ゆっくりし、今年も八ヶ岳で紅葉を見た。その後、日本のシティバンクが

閉鎖するとの発表があり信夫と和美の全口座を閉鎖して、開設したばかり

の新生銀行に、信夫と和美の円口座と、外貨口座を開設して70万ドルずつ

、合計140万ドルをを移動した。日本の財務省の何回ものシティバンク

への行政処分があったが、日本での個人リテール事業に魅力をなくし、

三井住友系の金融機関と従業員ごと売却することを決めたようだ。

 また、万一のことを考えて、外貨を取り扱うネット銀行ソニーバンク

にも、口座を開設した。


 そうしてクリスマスを迎えて、年が終わり2007年が始まった。今年は

、長女の華子の大学受験の年となった。上智大学の英文科と千葉大の

国際教養学科を受験し上智が2月12日が受験受験日で合格発表が

2月15日であり、英文科に合格した。千葉大国際教養学部は2月25日

受験で合格発表が3月8日であった。両方とも合格したが、家から近いと

言うこともあり千葉大の国際教養学科を選んで五井の実家から通う

ようになった。


 以前、豪州に送金した46400ドルも2007年5月に新生銀行に

移し替えた。この年は、長男・栄一の大学卒業の年で千葉大を卒業して

ソニーバンクに就職した。投資アドバイス部門に配属されて、投資の

勉強を続け、学校時代の専門の金融工学を生かし仕事を続けた。その後

、栄一が投資をしたいので1千万円貸してほしいと言うので年5%で

良ければ貸すと言うと、きついなといったが、無担保だし仕方ないか

と言い、栄一の口座に1千万円を入金した。


 2007年6月になり、豪ドルが急騰してきたので2007年6月

に478万ドルを1豪ドル106円で新生銀行で円に替えたところ

5億円にして円口座に移動した。

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