第46話 モンスター、撃退される
本日の夕食でコンスタンタン君のことを話してみた。
すると母上は。
「アジャーニ公爵家は王都で絶大な権力を持っている貴族なのよ。
それだけに内部でも色々と揉めやすいらしいわ。
代官のレオポルドン様は優秀なために辺境に来たタイプだけど、コンスタンタン君の父親、コンラッドは王都に居場所がなくなり逃げて来たタイプなの。
つまり無能だから気にしなくていいわよ。」
「へー無能なのに威張ってるって変だねー。」
「おいおいカース、だから無能なんだよ。
そんな奴はこのクタナツでは生きていけないからな、いつの間にか居なくなってるさ。」
いつの間にか居なくなる……?
それって……
それから一週間、コンスタンタン君は学校に来ていない。
前世でのクソガキのように不登校だろうか。
まあどうでもいいかな。
「結局アジャーニ君は理解できなかったか。」
「ええ、校長。チャンスは与えました。このクタナツで生きていくためには『ルールを守る』ことが何より大事だと。個別に言い聞かせました。」
「うむ、私も代官にご注進はした。
その結果は『校長に任せる』だった。」
いつの間にかコンスタンタンは放校処分となっていた。もう学校に来ることはない。
「なぜですか父上! なぜ私が放校なのですか! 私は貴族として平民どもを導いてやろうとしただけなのに!」
「コンスタンタンよ、お前は正しい。下賤の民のため身を削って貢献しようとしたお前をこの扱いとは、許せん。
代官のレオポルドンには言っておく、任せておけ。」
果たして代官は動くのか。
コンスタンタン一家の命運はいかに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます