第46話 モンスター、撃退される

本日の夕食でコンスタンタン君のことを話してみた。

すると母上は。


「アジャーニ公爵家は王都で絶大な権力を持っている貴族なのよ。

それだけに内部でも色々と揉めやすいらしいわ。

代官のレオポルドン様は優秀なために辺境に来たタイプだけど、コンスタンタン君の父親、コンラッドは王都に居場所がなくなり逃げて来たタイプなの。

つまり無能だから気にしなくていいわよ。」


「へー無能なのに威張ってるって変だねー。」


「おいおいカース、だから無能なんだよ。

そんな奴はこのクタナツでは生きていけないからな、いつの間にか居なくなってるさ。」


いつの間にか居なくなる……?

それって……






それから一週間、コンスタンタン君は学校に来ていない。

前世でのクソガキのように不登校だろうか。

まあどうでもいいかな。





「結局アジャーニ君は理解できなかったか。」


「ええ、校長。チャンスは与えました。このクタナツで生きていくためには『ルールを守る』ことが何より大事だと。個別に言い聞かせました。」


「うむ、私も代官にご注進はした。

その結果は『校長に任せる』だった。」






いつの間にかコンスタンタンは放校処分となっていた。もう学校に来ることはない。






「なぜですか父上! なぜ私が放校なのですか! 私は貴族として平民どもを導いてやろうとしただけなのに!」


「コンスタンタンよ、お前は正しい。下賤の民のため身を削って貢献しようとしたお前をこの扱いとは、許せん。

代官のレオポルドンには言っておく、任せておけ。」


果たして代官は動くのか。

コンスタンタン一家の命運はいかに。

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