　一つの騒乱が過ぎれば、平穏がやってくる。

　けれど、彼等は再び争い合うのだろう。

――争いはなくならない。

　誰かと誰かがいる限り、そこには必ず区分があって、勝者と敗者があり、上に立つものと下に立つものがいる。

――だから、人も魔族も戦いをやめない。

――戦いもなくならない。

　それが分かっていてもなお、これまでの彼等は進み続けた。

　これからも、進み続けていくのだろう。

　彼等が大事にしているもののために。

　彼らが守りたいと思うもの、譲れないと思うもののために。

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