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少女は一人、電車に揺られている。
何も持たず、ただ一人で揺られている。
どこへ向かおうか。
山、海、もしくは大都会でも良い。
いや、いっそ誰もいないような街に
行ってみるのもいいかもしれない。
電車の窓からは人間が作り出した
ゴミのような世界が見える。
建ち並ぶ同じような家々、
森林を壊して作られた田畑、
あぁ、全て燃えてなくなってしまえ。
終点の駅に着いた。
誰もいない、無人の改札を通る。
目の前には広大な海が広がっている。
少女は一歩一歩、ゆっくりと歩き出した。
足に波が押し寄せる。腰まで波にひたった。
少女は歩くのをやめない。
少女は海の中へと消えていった。
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