第14話 この世界はいつも、理不尽だ
休校になったあの日から
俺は、生きることに失望し始めた
「なぜ生きるんだ?」
誰でもなく自分に聞いた質問
当たり前のように誰も答えない
もはや、この世界に俺の仲間はいないのかもしれない
俺が守ると誓った相手すら、守れなかった俺に何をしろと言うんだ
俺のおやすら
「こんなお前が悪い、しっかり生きろ」
こんな親に俺の何がわかるんだ
俺が辛くて泣いている時
辛くて苦しんでる時
辛くて悲しい時
俺をほったらかして私欲の事しか考えていない
「こんなの、もはや親じゃない」
俺は無意識で言っていた
「この世界は腐っている」
「今更きずいたのか?」
俺の後ろから聞こえた落ち着いた声
なんで、あなたがここにいるんだ!?
「俺は、この世界に変革を与えたいと思っている」
変革!?
そんなことできるのだろうか……
「それは、ゼロプロジェクトと言う。この腐った世界の、静かな大衆たちを救える唯一の希望だ」
「……ゼロプロジェクト?」
そんなことがあるのか……
でも、少し遅すぎた
「頑張ってくださいね、僕には少し遅すぎた」
数秒の沈黙
「そうか、すまない。だが、君のできることはやりつくせ」
その言葉を聞き俺は、その場から去った
世界の終わりは近いそう、察した
本来、休校とは1,2週間のはずが
怪我した奴の親、そしてPTAが騒ぎ
そのまま、夏休みに突入と異例の事件になってしまった
俺は、この間に
「ゼロプロジェクトβを考えた」
そして、今日9月2日俺は、ここから去ることを決めた
「あとは、任せた……」
俺の言葉は徐々に消えていった
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