最終章 結果はこんなエピローグ
第二十二話 人生チートの環境整備
生活チート向上計画
九月ももう中旬になる。
取り敢えず年齢誤魔化し用の住民票や戸籍一式は手に入れた。
ただ私としては非常に不本意な設定となった。
作った偽装戸籍、偽装住民票は私のものだ。
父母不在の二十一歳で、遺産により生活中という設定。
この偽装戸籍での私の氏名は
なおこの戸籍では私に妹がいる。
妹は花梨という名で二十歳だ。
「なんでこうなったんだ!」
正直な処色々と文句を言いたくなる。
「偽装戸籍作成の件を花梨先輩に相談したらね、ちょうど自分用の偽装戸籍の年齢を修正する作業があるから任せて! って言われたの」
「流石十数年前からやっていて慣れていてさ、花梨先輩。市役所の人を操作してあっという間に本籍から現住所まで、何から何まで作ってしまった」
予定では壁の戸籍を作るはずだったのだけれど、何故こうなった!
「あととりあえず花梨先輩から軍資金五百万円借りてFXの口座を作ったからね。パソコンで操作出来るから私達の生活のため頑張ってね」
ポニテから書類一式を渡された。
「おいちょっと待て、それってつまり私に稼いで皆に奉仕しろと」
「あまりいっぱい偽装戸籍作るのも申し訳無いからね。仕方無いでしょ」
おいおい。
D班の皆は私にたかる気満々だ。
「あと花梨先輩から、五百万円は半年以内に返してねって。それ以降は月あたり一割の利子を取るって」
つまりそれまでに元金を稼げとおっしゃる訳ですか。
「その代わり勉強の方は任せておいて。ハーバードでも東大理Ⅲでも余裕で入れるように皆でベース知識作るから」
なんだかなあ……
何でこうなった! そう大声で叫びたい。
叫んでも何も解決しないのはわかっているけれども。
そう言えばあの遠距離魔法移動用の魔道具、取り敢えず現在の会員分プラス希望するOB分を無事生産して配布完了。
なお量産型は佐和さんの創意工夫で小さめのスマホ程度の大きさになった。
そんなこんな事案が色々あって私も少し疲れ気味。
でもまあ、やるべき事は少しずつ片付けておく必要がある。
例えそれが望まない事であっても。
そんな訳で私は寮の自室に帰り、パソコンにFX用のソフトをインストールする。
渡された書類にあった会員番号とパスワードを打ち込み、ソフトを起動。
本日値動きがして儲かりそうなのは……
魔法で確認した結果、英ポンドと円の取引に決定。
最初なのでレバ五倍以内に抑えて十五万単位、予知魔法で見えた範囲の下値ちょっと上の指値で購入をセット。
更に購入出来た場合の売却値もセット。
そのまま取り敢えず放置する。
一時間ほど放置して結果をみたところ、五万円ほど儲かっていた。
いいのかチート魔法でこんなに簡単に儲かって。
そう思いつつも今度は予知魔法で見た通りカナダドルでセットする。
この手軽さはまずい、癖になりそうだ。
下手すればもう一生まともに働くことが出来なくなる。
そう思いつつもやめるわけにもいかない。
早いところ花梨先輩に五百万円を返さなければならないし。
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