第19話.見えない攻撃
そして、遊舞は、学校に入り、自分のクラスの教室へ向かう。
そして、教室に入った。
「良し!!」
遊舞の教室では、担任の先生がいつものように、
ホームルームをしていた。
〝キーンコーンカーンコーン〟
「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」
ホームルームが終わると、また色々な授業が始まる。
しかし、昼休憩になると、
遊舞の隣のクラスの「6年1組」の5人の生徒達が、
担任の先生がいない事を良い事に、
1人の生徒をいじめていた。
だが、遊舞は、
その時、運動場で遊んでいたため、
その事に気づかなかった。
「アッハッハッハッ!!!お前、いっつもいっつも、
ダサいし、地味なクセして、
先生の前で良い子ぶりやがって!!!
成績優秀の優等生だからって調子に乗りやがって!!!
ムカつくんだよ~!!!」
〝ドン〟〝ガン〟〝バン〟〝バコン〟
「やめてよ~!!!痛ッ!!!痛ッ!!!」
しかし、次の瞬間、いじめっ子達は・・・・・・
〝ボコ!!!〟
「え?アレ!?何だ!?今の!?」
〝ドカ!!!〟
「いってぇ~!!!まただ!!!一体誰が!?」
〝ボコスカ!!!〟
「ハァ・・・ハァ・・・さっきから何なんだよ!!!
まるで、見えないところから、思いっきり、
何度もパンチやキックをされてるような感じだ・・・」
そして、最後は思いっきり、まとめて吹っ飛ばされた。
〝ドンガラゴッシャーン!!!〟
「な・・・!!!何なんだよ!!!一体!!!」
いじめっ子達は、ビクビクしながら震えていた。
「に・・・逃げようぜ!!!ワ~ッ!!!」
〝トットットットットットッ!!!〟
そうして、いじめっこ達は、逃げて行った。
「フ~ッ!!!」
いじめられていた男の子は、ホッとしたが、
突然のその不思議な現象に、とても驚いていた。
「は~。助かったけど、一体、今の、何だったんだろう?」
実は、これは、アーチフィスのしわざである。
アーチフィスが透明になった状態で、
いじめられっ子の男の子を守るために、
いじめっ子達を殴ったり蹴ったりして、追い払ったのだ。
しかし、おかしいといえばおかしな事だ。
アーチフィスは、現実世界にやって来てからというもの、
喋ったり、歩いたり、食べたりなどの単純な動作は1人でするが、
今のところ、それ以外の、戦闘、魔法などの動作は、
遊舞の操作なしでした事はないし、それに、さっき、
「遊舞を守る」と言ったのも、それは、あくまでも、
遊舞がゲームで良く使っていた〝相棒〟のような存在で、
「遊舞は、〝プレイヤーという名のご主人様だから
守らなければいけないと思っている〟という使命感がある」
というだけだったからである。
なので、今の、
「遊舞以外の人を守ろうとした」というのは、
少し、不可思議な行為でもあったのだ。
もちろん、
アーチフィスがそんな事をしている事は、まだ、
遊舞も知らなかったのだ。
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