第5話【灰に息を】

文を認めます。

   ぽろりぽろり

だあれも なんともない 言葉です。

   雫を降らした、、。

清らかになれるのでしょうか 、

   ただ塗れて

云うに事欠いて 彼方は、

   汚泥に浸っているだけ

紫青めいた唇で。

   あゝ展には還れないのでしょう

彩のない 囀りを、

   もう、堕ちてしまった。だから

静寂に一字一句 落とすことなくば。

   翅は ハエては、

その陽の奏楽は眩しくて、

   ねえ、乞わないのですよ

その日は光に満ちていた。

   もう カラカラなのです、

辛いだろうて、

   誰も

視界を遮ったら、

   私に

大層厭厭と散って。

   古り反しても 昏れません、

それでも なお

唯の塵芥、解かしても。「拝に孵る」

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