第80話 ベイビーパニック(後編)

 ユリカ:ヤッホイ、ユリカだよ〜♪今回もリモートでお仕事だよ〜ん。さてさて、帝都中に溢れかえった赤ちゃんの大群、帝国軍は赤ちゃん達の保護に右に左に大慌て!おやおや〜?その中に見覚えのある顔がいるよ〜。


 魔界時間 22:40帝都グラヴィティオ メインストリート


 帝国兵:も、申し上げます。帝都内に現れた赤ちゃん全ての保護が完了致した。


 ネネ:ご苦労様。ご褒美に君のお尻を撫で撫でしてしんぜよ・・・


 ネネの顔面に赤ちゃんが降ってくる


 ネネ:おぶっ!


 帝国兵:へ、陛下!


 赤ちゃんを引っ剥がすネネ


 ネネ:この腹の感触覚えがあんぞミルフィーユ!


 ミルフィー:ど、どうも〜。


 ネネ:この赤ん坊の大群はお前の仕業か!

 

 ミルフィー:そ、それは・・・


 ミルフィーユの視線の先にコソコソと逃げようとする赤ちゃん


 ネネ:アイツか!


 ???:い〜や〜!お助け〜!犯される〜!


 ネネ:誰が赤ん坊に手を出すか!


 ユリカ:おんや?そのブローチの紋章見覚えがあるな。


 ネネ:何処の国のモンじゃ!


 ユリカ:ヤクザみたいな言い方すんな。えっとねぇ・・・あっ、思い出した!天界の報道超大国スキャンダリア連邦大統領のベンジャミン・スキャンダリアのだよソレ!つまりその子は大統領の娘でキャサリンって事になるよ。


 ネネ:お前等、当然この状況説明してくれるんだよな?


 ミルフィー:実は・・・


 ネネ:成る程。コナモン首長国連邦へ行く予定が、キャサリンが呼び過ぎてミルフィーの転移装置の許容量を超えてぶっ壊れてここに飛ばされたと。


 ミルフィー:うん。


 帝国兵:陛下、ちょっと宜しいですか?


 ネネ:デートのお誘い?行く行く♡


 帝国兵:いえ、そうではなくて。もしもキャサリン様から頂いたこのリストの通りでしたら1ひとり足りないのですが。


 ネネ:1柱足りない⁉︎誰?  


 帝国兵:サンバリア王国王女、マリン・サンバリア様です。


 ユリカ:サンバリア王国って天界宇宙一のお祭り好きが集う国だよね?母親のフランカ・サンバリア女王はめちゃくちゃ美神びじんだよ。


 ネネマジで⁉︎


 ユリカ:それにさ、今保護してる子達の母親も粒揃いの美女ばかりだよ。この子達と仲良くするって事はさ・・・


 ネネ:お母さま達とお近付きになれるぅ♡ってなわけでそこの君!

 

 帝国兵:は、はい!


 ネネ:今すぐ全員の親御さんの連絡先調べて迎えに来てもらいなさい!


 帝国兵:え?ですが・・・


 ネネ:これは天界と魔界の国交強化の大チャンスとは思わないかい?


 帝国兵:しょ、承知致しました!


 ミルフィー:ちょ、ちょっと待って!全員って事は母さんも来るの⁉︎


 ネネ:あ〜に言ってんのよ、当然でしょう?


 ミルフィー:あばばばばっ!


 背後から強烈な殺気を感じるミルフィー

 

 ???:ミルフィー・・・みぃ〜つけた♡


 ミルフィー:お、お母たま。


 フィローネ:この度はウチの娘がご迷惑をおかけしました。


 ネネ:いえいえ〜、事故だったんですからどうかお気になさらずに♪


 キャサリン:おおっ!何処かで事件の匂いがする!


 ???:ど〜こ行こうってんだい?キャ〜サリン?


 キャサリン:ヒィッ!ママン!


 ベンジャミン:あれほど他所様よそさまに迷惑かけるなって言ったよなぁ。


 キャサリン:た・・・たしけて・・・


 フィローネ&ベンジャミン:お・し・お・き・よ♡


 ミルフィー&キャサリン:イーーーヤーーーヤッ!


 真っ赤に腫れ上がった臀部でんぶから湯気が出る2柱


 ネネ:ワ〜オ、強烈ぅ!


 フィローネ:転移先がここだったから良かったものの、一歩間違えたら死んでたかもしれないのよ!


 ベンジャミン:リーダー格と元凶は連帯責任だ!


 ミルフィー&キャサリン:ふぁい。


 ネネ:あと1柱居ないんですけど。


 フィローネ:そっちは心配ないです。


 ベンジャミン:コナモン首長国連邦に居た。既に迎えに行かせてるよ。


 ネネ:なら良かった(会えなかったのは残念だけど)








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