詩集「心の形」

武市真広

記憶

 

 記憶

 

 記憶とはあまりに儚い

 夢や幻と同じだ

 昨日のことでも

 人は正確に思い出せない

 友であっても会わなければ

 その顔も忘れる

 

 変わらない人間などいない

 面影を辿って

 朧な記憶を思い起こし

 失われた「時」を人は偲ぶ

 

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