数え切れないほどの警報 命を守れとニュースは言う 『歌』

数え切れないほどの警報

命を守れとニュースは言う

わたしはなにをしただろう


雨は土砂降り 川は溢れて

なす術もなく指示に従い

家のなかに閉じこもり


窓の枠には新聞を詰め

いつ停まるか判らぬ電気で

パソコンを動かし

この歌を書く


そとで起こっている出来事が

リアルに襲ってくるのが怖い

夜が明けるのが怖い


時は流れて朝が来る

やりすごすしかないけれど

なんとかなると思いながら


雨は必ずあがるように

川の水がまた澄むように

命が今もあるように


ささやかな日々を繰り返す

よろこびを噛み締められるよう

健やかであるように


無事でやさしくあれるよう

自分もあなたも失わぬよう

願いの代わりに歌を書こう

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