第41話 チャラ自力でミネルバロードへ

「登!成功か?」

「頭痛が、ひでぇ!!!ミアが言ってたのと同じ症状だ!!!」

「成功で、良いのか?」

「今夜寝て見ないと、解らん、ミアの居ない、別の世界に行く可能性もある·····」

「登、こんな時に、気が早いかも知れんが、LV30になって同行スキル?が発生したら、私を同行させてくれ」

「出来るようになるか分からん、個人差が有るから、親父はゲームとかバカにしてただろ?」

「中2のお前が、夏休み中遊んでた、それ程面白いのかと、私も買ってミネルバロード、プレイしたぞ」

「で?面白かった?」

「ああっ、何度も繰り返し、プレイした」

「だから、実体験出来る、チャンスは逃せん!!」


 父親を、少しだけ身近に感じたチャラ男でした。


 ミアが、ミネルバロード行ったのは、自分の部屋だけじゃ無く、講義中の教室からでも。インストール出来ていたら、寝る場所は決めなくて良い。

 との事で、脳波や心電図測定器具を付けられ、病室で寝る事になりました。

「ゴチャゴチャ付けられて、気になって眠れん·····」



 薄暗い土壁の部屋で目覚めた。

 オープニング·····イベントが、無い?

 鑑定は出来る、「LV1ぃ?」

 最初から、始めろってか?

「あれっ?装備皮の鎧に、雷の剣??」

「ミアがくれた剣だ!!」


 まだ薄暗い、夜明け前のようです。

 LV上げしないと、次に進めない、西に行ってワーム狩るか、北に行ってグラスドッグ狩る、迷う所だが、ワームにしよう。

「安全第一だよ」

 砂丘に着いた頃に朝日が昇って来ました。

 ウネウネワームがやって来た。

「とっ!!3匹出るか?」

 雷の剣一振でワームが宝箱に、「ワームは一撃で倒せる!!」

 3Gゲットと、LV2に。

 太陽が中天に来る頃に、LV5まで上がりました。

 グラスドッグ狩りに行こう、ワームはやってられん。


 30分程歩くと草原に出ました。

 いくら待っても、グラスドッグが来ません。

 もう少し先に行かんと駄目か、草刈りめんどくさ!!!

 剣で草を薙ぎ払いながら、進みます。

「出た!!」

 LVは下がったけど、感覚は忘れて無い。

 グラスドッグに無双して、夕暮れ前にLV12になっていました。


 やっと余裕が出たら、無茶苦茶腹が減ってるのに気付きました。

「朝から飲まず食わずだった!!!」


 サラさんの宿屋あるかな?

 家の隣だから、前を必ず通る。

 開いてる「サラさん、ご飯食べれる?」

「やだねぇチャラ、いつも食べてるでしょ」

「腹がペコペコ、何か食べさせて!!!」

「焼き肉に野菜の煮物、味噌汁に、ご飯だ!!」

「お米最近出回って、パンより簡単で助かるよ」

「サラさん、じょ、城下町は?」

「チャラも知ってるのか、幼馴染みだったよね、ミアちゃんが王女様になって、城下町に移住してって」

「行かないの?」

「もう少し先の話さね!まだお城も出来て無いのに」

「そう、俺もミアに会いに行こう!!」

「ミアちゃん、王女様だよ!!チャラなんて相手にされないよ」


 ミアの居る世界に、帰って来れた!!!


 少し前に着いたみたいだけど、良かった。

「サラさん、20Gで良い?」

「5Gって言ってるでしょ?チャラ今日は変だよ!!早く寝た方が良い、着いて行こうか?」

「心配無い、疲れて居るだけ、ご馳走さま!!」

「何かヤッパリ変だよ!!良い子みたいじゃ無いか悪ガキが」


 俺、どう言うキャラ設定なんだ?


 スッキリの目覚め、今日はイドのダンジョンでLV上げ。

 サラさんの所で、朝食、ポンとミルクでした。


 モクとデスアイ狩り、それに宝箱回収、丸薬99個、スレドの爪99個、毒消し99個、2000G、LV20になっていました。

 一生懸命で、気付かなかった、アイテム収納と同行2名のスキルが発生してた。

 アイテム全て収納出来ました。

 もう一度、ダンジョンに入ります。

 モクを倒し10Gゲット、後の部屋の宝箱、丸薬10個これも収納、あれっ?

「俺の収納無制限に入る?」

 丸薬109個収納出来てる。

 これは、ガンガン行こうってか!!!


 しつこく繰り返しアイテムを増やし、LVを上げる、遂にLV30になった。

 イドを倒そう。

 何と言っても、これ程上手く行くのは、雷の剣、これのお陰だな。

 イドにも、麻痺が通じた。

 あれほど、躊躇してた相手なのに、呆気なく倒せた。

 1000Gと毒の短剣ゲットだよ。

 今日はここまで。

 親父喜ぶだろうな、同行スキル手に入れた。


 サラさんの店で夕食を取り、早めに寝た。


 病室での目覚めです。

 医者と親父の、心配そうな顔が目に入った。

「お早う!!」

「何がお早うだ!!!心配させて!!」

 何を怒られて居るのか、訳が分からん。

 大人しく聞いて居ると、俺が寝ると、心臓はユックリと鼓動を打ち、脳波が止まり脳死状態になって居たって?

「ゴメン、そりゃ心配だったよね」

「でも、親父収納と同行スキル発生したぞ」

「本当か!!!」

「薬ここに出そうか?」

「出してくれ!!」

 トレイ3枚に丸薬が一杯に、更にトレイ4枚に毒消しが山盛り

「無茶苦茶多いな、有り難みが減る」

「ミネルバロードで2日LV上げしてた、LV30になったよ、頭痛に倦怠感、現実の体も強くなったはず」


 医者立ち会いのもと、体力測定やらされました。

 測定出来る器具が、3種類しか無いそう、朝飯前の作業だね。

 握力右200キロ、左150キロ。

 背筋力450キロ。

 垂直跳び2メートル50センチ。

「登!化け物みたいに成ってるぞ!!!」

 医者も絶句していた。

「たかがLV30なのに、ギリギリ測定出来たようだね、次は測定不能になるよ」


 体を動かしたお陰か、頭痛が治まった、途端に凄く空腹感に襲われた。


「どうやれば、同行出来る?すぐ寝るぞ!!」

「親父ぃ、俺今起きたばっか、何か食わせろ」

 余程楽しみにしてたようで、冷静な親父が無茶苦茶セッカチだよ。


 親父と一緒に、1階の軽食レストランで、朝飯を食った。

 鑑定でジックリ見ると、2名同行って成ってるぞ!!

「親父、同行2人出来るぞ!!親父にもう一人誰にする?」

「お前が寝てから、母さんと話したんだ、交互に同行しようって」

「えっ?母さんもゲーム好き?」

「ああっ私がプレイしてるの、もぎ取る位嵌まってるぞ」

「俺の知らん事が多いな、意外過ぎる」


 親父は、坂本さんに、銅軸ケーブルを買って来させ、準備万端

「親父仕事は良いのか?」

「その為の秘書だ、坂本が上手く回す!」

「坂本さん、気の毒に」

「母さんの部屋に行くぞ!!」


 特別室は凄い部屋です、付き添い用のベッド二つ置いても広々としてる。

「登さん、まだ寝ないの?」

 親父以上に、母さん楽しみにしてる!!


 LV30になったから、ミアに会いに行こうと思ってたのに、親父と母さんの世話で、当分再会はお預けだな。


「この時期以前の俺は何してた?中2の俺がミネルバ王だろ、それにミアに同行した以前の俺だろ、それに両親同行の俺?俺が3人居るのか?」

「う~んっ、考えても分からん」


 親父は、坂本さんと打ち合わせしてる。

「はい!献金の流を変え、大口派閥は潰しました」

「潰すだけでは、済まさん!!対立派閥にてこ入れして、壊滅させろ」

 何か、凄く物騒な話をしてる。


 テレビを見ても、詰まらん!!何か眠たくなって来た。

 親父が素早く動く。

 俺をベッドに寝かせ、両手に銅軸ケーブルを固定させ、片方を母さんの手に固定、もう片方を自分の手に固定して、ベッドに寝転ぶ。

「登、寝ろ!!!」

 寝ろって言われても、は~あっ、アクビが出て·····きた。

「登は相変わらず、寝付きが良いな」




「昼日中なのに、親父も母さんも、よく寝れるな」

「おおっ!!!この部屋は、始まりの町の自宅だ!!!入れたぞぉ!!!」

「あなた、夢みたいですね!!」


「1万5000Gあるから、トムの武器屋で二人の武器を買うよ」

「ワクワクするな!!」「そうですね!!!」

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