わたしの平凡な日常〜突然班長になりましたが頑張ります
NAZUNA
第1話すべての始まり
私、亜沙美は学校にいる。今から席替えをする予定なんだけど班長が全く決まらなくて席替えができなかった。
すると、前の席の男子が、
「ねぇ、亜沙美、お前班長になってみたら?意外と上手くいくかもよ?」
と私に言ってきた。でも、私はリーダーには全く向きません。
私は誉められるのも貶されるのも大好きな性格で、明らかにみんなを引っ張っていく性分ではないと分かっていた。
でも、たった一回だけなら、いいよね?
「じゃあ、私、班長に就任します……」
みんなが私に拍手をした。班長になったにしても一番気になるのは班のメンバーだ。
出来るだけ話した事がある子がいいな……。
そして私は先生に呼ばれた。
「班のメンバーは奈央さんと、美波さん、弘樹さん、悠真さん、卓也さんでいいね?
あなたは7班だよ?今日から頑張ってね。」
よかった。みんなよく話す子だ。
美波ちゃんはスポーツが好きな活発な女の子。ちょっとM気質だけど。
奈央ちゃんは優等生でとにかくしっかりしている。
弘樹君、悠真君、卓也君は先生相手でも、思った事はずけずけと言う性格。とにかく思った事はなんでも言ってしまう。
いわゆるドS。
一番ドSなのが卓也君で、その次が悠真君、そして弘樹君。
一番マシな弘樹君でも充分Sだし、結構アブノーマルだ。
でも、三人とも妙に優しい所があるから憎めない。
奈央ちゃんだって勉強がわからない時は教えてくれるし、
美波ちゃんはいい遊び相手だし、普通に楽しそうだ。
席の位置は後ろ。前が弘樹君で、隣が悠真君、後ろが卓也君で斜め後ろが美波ちゃん斜め前が奈央ちゃん。
すると、前の弘樹君が振り返ってきて、
「班長は誰?」
と聞いてきた。
「私だけど?」
彼はメガネを上げながら、
「ふーん」と言っただけだった。
朝のホームルームが始まって、日直が指示を出して、みんな一斉に立ち上がるはずだった……。
あ、あれ?立ち上がる事が出来ない……。
後ろを振り返ると、卓也君が立ち上がれないように椅子を押さえていた。
「ちょっと……」
私が何かいいかけたら、
「ハイハイ、ごめんって、そう、怒るなよ……。」
そう言って離してくれた。
べ、別に邪魔されるのが嫌な訳じゃないけど……。
まぁ、これから班長として頑張っていくか……。班長だから班長命令とか?
班のメンバーに班長って思ってもらえるようにならなきゃ……。
7班、上手くいくかな?
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