青い蝶

君に会いたいと思った

会って

肋骨が軋む位に抱き締めて

耳の裏の甘い匂いを嗅いで

華奢な背骨の窪みを撫でて

軽い口付けを瞼に落として

そうしたらきっと僕はこう思う


このままぐちゃぐちゃに潰れてドロドロに溶けて、僕に浸透されればいいのに。そうして、ずっと一緒になっちゃえばいいのに。


でも、それはきっと違う。

蝶の羽が綺麗だからって

羽だけを千切り取るのは

蝶をゴミにするだけなんだ

きっとそう、そうなんだ。


だから君は憂鬱で

だから君は壮麗で

だから君は切なくて

だから君は妖艶で

だから僕は狂おしい


僕の掌に留まった

深く蠱惑な青い蝶










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