第8問

答えは『40』だ!

俺は紙の解答欄に記載をして指示通り一枚千切って壁にある穴へと投函した。


そして、再び訪れた空き時間に必死に思考を巡らせる・・・

自分の名前・・・これは大丈夫だ。

両親・・・実家・・・大丈夫覚えている・・・

学生時代の生活・・・卒業してからの進路・・・


あれ?


そう、ここまで順序良く考えていけば何も混乱する事無く記憶が一本に繋がったのだ。

何も困る事は無い・・・


まるで抜けなかった棘がやっと抜けたような安堵感に包まれて俺は気付かなかった。

いくら記憶力が良かったとしても全ての事象を完全に覚えている事などあり得ないと言うことに・・・


「それでは第8問を開始する」


次の紙に問題が映し出されるのを待った・・・

ここまで多分全問正解だろう、だが共に被験者候補となっている人々が間違っていると言う核心は無い。

映し出された問題に気合を入れて俺は挑んだ・・・



第8問


次の『?』に入る数字を答えよ。


88109 = 6   71111 = 0

21572 = 0   66366 = 4

11111 = 0   32513 = 0

76762 = 2   93112 = 1

00300 = 4   22222 = 0

33333 = 0   55555 = 0

81293 = 3   80296 = 5

77777 = 0   99999 = 5

77756 = 1   68155 = 3

98781 = 5   55131 = 0


では・・・


123567890 = ?



・・・は?


思わず変な裏声が出た。

なんなんだこの問題は・・・

困惑して手が止まったまま時間だけが過ぎていく・・・


まてよ・・・


落ち着いて問題を見直してある事に気が付いた。

そう、4が1つも無いのだ。

そして、回答が全て0~6。

・・・駄目だ分からん・・・法則性が全く理解できない・・・


いや、待てよ・・・

何でこの数字の羅列には,が付いていないんだ?

4桁以上の数字を表す時には3桁毎にカンマを付けるのが常識じゃないか・・・

となればこれは単なる数字の羅列・・・

つまり数字そのものに意味がある?


俺はもう一度問題を見詰めなおした。


そう言うことか!俺は答えを記入した・・・

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