第4問
答えは『11÷0』だな。
俺は紙の解答欄に記載をして指示通り一枚千切って壁にある穴へと投函した。
その投函した手を伸ばしたまま俺はフト疑問に思った。
これはもしかしたら何かの実験なのかもしれない・・・
そういえばここの研究所で新しく発見されたウィルス、その話を少し聞いた事があったな・・・
確か人の記憶を弄るウィルスだとか言っていた・・・
人の記憶といえばクローンで作られた全く同じ人間が別人の様な行動を取る話がある。
双子とは違って性格そのものが別人になるのだ。
これにはその人間が培ってきた記憶や経験がその差を作り出すと言う話があったな・・・
もしもウィルスが電気信号等で人の記憶を自由に変化させられるとしたならば・・・
そこまで考えて俺は頭を振って悪魔の様な想像をかき消した。
そして、そこで次の放送が始まった・・・
「それでは第4問を開始する」
紙の枚数をチラリと数えると残り7枚、つまり全部で10問と言うわけか・・・
これの回答で被験者を決めると言う内容からひょっとしたら・・・
そこまで考えて再び頭を振って現れた問題に注視した。
第4問
次の計算問題を解答せよ。
6÷2(1+2)
中学生の数学かよ・・・
段々と問題が簡単すぎてイライラしてきたが、あのウィルスの被験者になるのだけは嫌だ。
俺は落ち着いて問題に落ち度がないかしっかりと確認して開きスペースに計算式を書いていった・・・
分数表示にして()の中を優先して計算する・・・
分母を計算して通分して・・・
中学生低学年程度の問題だなこれは・・・
俺は自信満々に答えを書いた・・・
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