逃避行

『2つめの信号を左で』


そのまま道なりに進めば、すぐに家が見えてくる


私はここでいつも目を閉じたい衝動に駆られる


このまま目をつぶって、どこまでもまっすぐに行ったら


どこへたどり着くのだろう


どこまでもまっすぐに


ここではないどこかへ


私の手持ちが尽きるまで


このままどこかへ連れて行って


窓の外に目を向ける


見慣れた風景がながれている


『この辺でいいです』


と、今日も私はタクシーを降りた

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