完結させるということ
ヨムカクログ(読書エッセイ)で完結作品を特集したので、尾岡的に完結について考えていきたいと思います。
完結させる力がある作者様は、本当に素晴らしいって思ってます。
未完のまま終了する。
つまりエタる。
これ、ありがちですよね。
長編連載を書くのにはエネルギーがいります。
起承転結だったり、シナリオのフレームワークとか、色々な考え方がありますが。当てはめると、意識しすぎちゃって逆に書けないってことがあります。
そもそもプロットをがっつり決めて書く人もいれば、そうでない人もいる。
ここは、書く人の個性でしょうか。
尾岡は、ほぼノープロット。
手帳や、テキストエディターにつらつら設定とか登場人物の名前、
それから書きたいシーン、台詞を書いて。
そこからは、はいスタートって感じです。
演劇の稽古、エチュードにも似ているかな。
ようは、書きたいシーンを
どことなく映画のシーンをイメージしている気がします。
ここで参考になるのは
マクスウェルの仔猫先生
「創作論は書けません。 ~自分の小説を投稿してみたい!でも一作目のお話が進まない……とモヤモヤしたり諦めた事のあるようなみなさまの何かのお役に立てればいいなと呟くマ猫は役に立たない~」
https://kakuyomu.jp/works/16817330655958674780
ちょっネタバレなのですが、マクスウェルの仔猫先生は「転」から書くスタイルらしいのです。まぁ、詳細はこの素晴らしいエッセイを読んでいただいて。
(むしろ僕のはどうでも良い
僕は最初から書き始めて、読者様の反応をもらえたら、そこにまた違うアクションがしていく書き方をしたていて。
そこはちょっと違うのですが。
でも、根本的には、書きたいイメージのもとに走っているという印象です。
書きたいシーンがある。
そこに向かっていく。
そこから、いかに物語を集束させていくか。
これが多分「結」になるんじゃないかと。
書きたいシーン。
終わりのシーンを、ほんの少しだけイメージできたら。周りで、どんなに物語が膨れ上がっても、その方向に行き着くんだと思います。
ただ、書きたいことがたくさん増えて、
結への決意を出せないことがやっぱりあって。
そうすると、物語を延命しまって。
長期化すると、物語に緩みが生じて、読者の離脱化も増進する。
ただ、ですね。
思うのは、長編だからこそ、書ける物語がある。
その先があるからこそ、物語が活きる場合もある。
ただこだわりすぎると、読者はダレてしまう。
web小説に読者はコンパクトと手軽感を求めている印象があります。
読者層と、求めるニーズが合致しなかったら、そりゃ離脱する
(痛い痛い、胸が痛いっ
だからこれは自分の戒めにもなるのですが、
物語を結ぶ勇気も必要なんだと思います。
終わり良ければ全てよしではないのですが
素敵なラストは、本当に最後まで幸せな――もしくは突き刺すような、忘れられない読後感に浸らせてくれる。
その途中経過で見せられた、様々なシーン。
そしてラスト。
それがあって、始めて物語が完結する。
赤川次郎先生のエッセイ「僕のミステリ作法」のなかで
「短い長編」
「長い短編」と表現されていたことを思い出しました。
(正確には違ったかもしれない。ちょっとうろ覚え)
詳細は割愛するのですが。
長編を「短編」として捉えて、物語の全貌を見る。
短編を「長編」として捉えて、出し惜しみなく、物語のエッセンスを注ぎこむ。
確か、そんな風にお話をされていた気がします。
ここに一つのヒントがある気がするんですよね。
■■■
作品を完結させることは、作者にとって糧です。
一度、完結させることが大事。完結させることで、自分が小説に求めること。次に挑戦したいことが見えてくる。
そういう意味では、トレーニングとして短編に挑戦することをお勧めします。
長編を書いていて、完結しないままフェードアウト。
いわゆる、エタる。
それは完結のイメージをデザインできていないことに、一つあるような気がするんです。そして、完結させた経験がないことも。
完結させた作家さんは、確かに何か違う気がするし。
完結に向けて、日々、奮闘する作家さんは、やっぱり何かキラキラさが違う気がするのです。
そして完結まで読んだ読者様も、ね。
終わりがあるから、物事は美しい。
終わらないままでは、新しいことに挑戦ができない。
終わらない仕事を明日に回すことほど、苦しいことはない
(痛い痛い、胸が痛いっ
できることから、少しずつ。
でも、完結させた経験のある作者様は
やっぱり、ちょっと違うオーラがある気がするんです。
(もちろん短編完結も立派な完結です)
ということで。
何をするにしても、一つ作品を完結させることをを目標にするのが良いのではないかと思う今日この頃。
ただ書くのではなく
物語をデザインする。
そして
完結することで見えてくる世界がきっとあるはずなのです。
まぁ、見えていないから
尾岡は日々、藻掻いているんですけどね(HAHAHAHAHAHAHA!
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