田村ゆかり/Sweet Darlin’/Little Wish ~lyrical step~

 この曲を聴いた時、たまらずにシングル盤を買いました。

 曲調は大人なムードで、ジャズテイストというか、この時の田村ゆかりさんの楽曲では、やや異色でした。似た感じでは「きらら時間旅行」が近かったな。

 この曲はアイドル路線と聴かせる系の路線、どちらでもない、もう一つの道になったかな、と思います。この後に続く「Amazing Kiss」や「Black cherry」への大きな一歩です。

 この曲を聴いた時、田村ゆかりさんはシングル盤でも本気だな、カップリングでも手加減しないんだな、とはっきりわかった。これが重要。

 その時は僕は高校生で、中学生の時に手当たり次第にいろんな歌手のシングル盤を買っていて、経済的に貧窮していたので、CDはアルバムだけ買おう、と誓っていました。それにその時の感覚では、どの歌手も、シングルのカップリングは弱い曲しかない、と確信していた。

 それがこの一曲で、目が覚めたのです。少なくとも、田村ゆかりという人は、本気だな、と。

 そしてその感覚は間違いでは無く、その後、少しずつ集めた田村ゆかりさんのシングル盤は、どれも唸らされる、名盤揃いだった、という話。

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