シンデレラの時間

家具はベッドしかない

会うには十分

一人で生きていくには少しだけ広く

本だけが床に散乱している

皆もう寝ているから気づかれないで

ふたりこうして


起きて

化粧を作る

外に出るために

夜の余韻を忘れるために

何度も叫びそうになった時間を



電車の中で、誰かが触れた。


貴方はどこかにいるのだろう、感覚はまだ覚えている、見知らぬ人との触れ合いで、感じる


歩けばいいのだと


貴方がまたここに帰ってくるまでは

ずっと

それまではずっと

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