名もない戦の一人は必死に願う

い ろ が き れ い

にじむ にじむ 世界がにじむ

いいこと わるいこと きえていく

いいひと わるいひと くやしいな


そ ら が き れ い

あおだ くもだ 世界がにじむよ

きれいと きたない どうでもい

すきだと きらいと 手に入った?


よかった よかった

そこらに転がる死体みたいに

地面に伏したりしない

広がる宇宙を見ながら死んだ


なぁ なぁ なぁ

少しは役にたったかよ

同情されたかよ 可哀想なんて言うなよ

なんで戦なんて行ったんだって呪えよ


あ か を う ら む

つちだ くさだ 身体が重い

こころ かれて 虚無だよ

できた できない わからない


し に た く な い

守りたいものがあったのに負けたんだ

どくどく血が流れている

もうじき死ぬ もうじき死ぬ


かなしい かなしい

先が分からないとか詐欺なのか

なぁなぁなぁなぁ 俺の村は救われた?

できたら できたら 生きてろよ


あァ 赤に群青土色錆色重いぜ身体

なんで弱いんだろうな

夢をみる 身体は沈む 夢をみる

朝早く 土を耕し 微笑んで 握り飯を食べる


ーー人生だった

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