毎日お酒を飲む貴方へ

@kikuchi999

第1話 私がお酒で覚醒したきっかけ

法律的に言うと20歳としか言いようがない。

夜のお仕事を始めて、その度にお店で酒を飲むようになった。

夜のお仕事というと、何か借金とか、理由があったのかと思いがちだけど、大した理由はなかった。

母の友達のお店が人手不足で、手伝ってくれないかということではじめたのがきっかけ。世間一般の、重い理由は特にない。

当時はお酒を飲むのも初めてに等しく、とにかくアルコールに弱かった印象がある。

毎日お酒を飲んでは吐き、彼氏に電話して向かいに来てもらって車中で吐き、ファミレスでは吐き、タクシーに車を止めてもらって路上で吐き。毎回その繰り返し。

それがお酒との苦い出会い。

特にビールが嫌いだった。

吐いたときに残るあの匂い、風味??

気持ち悪い以外の何物でもなかった。

でも、私はこの仕事が嫌いじゃなかった。

なぜなら、

自分が知らない自分になれた

すごく素直になれた。

自分、ほんとはすごくかわいいんじゃないかと、錯覚した。

だって、正直かわいかった…気がする。

何より、現実とは違う、素晴らしい世界に居れるような気がした!

この世に何も恐れるものはない!!

かかってこい何でも!!!

無敵だと思えた・・・


酒ってスゲー!!もっと酒を飲めるようになりたいな・・・


当時、この仕事は好きだった生きがいだった。

私のすべてだったかもしれない。



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