【再編集版】高校生

高校生

第一章 変わった教師と変わった生徒

1話 始まりは突然に


―――


 それは突然だった。

 ある日のHRの時間に全ては始まったのだ。

 そう、禁じられた恋が………




――HRの時間


「あーあ…つまんないの。」

 私、風見千尋は頬杖をつきながらそう呟いた。

 教室を見渡すと、一部の生徒を除いた何人かは私と同じように退屈そうにしている。

 私はため息をついた。



 私は地元の公立高校に通う高校二年生。ピチピチの17才。(古い?)

 自分で言うのも何だけど、元気一杯・自由奔放な女の子。


 成績は……あまり言いたくないけど、まぁ中の下くらいかな。うん。自慢じゃないけど。

 顔はまぁまぁっていうかちょっとは可愛いかな?って感じ。うん。ごめん、調子乗りました……


「風見さん!」

「は、はい!……何でございましょう!」

 急に名前を呼ばれて慌てて返事をする。


「人の話はちゃんと聞いて下さい。」

「はぁ~い……」

 高崎先生に怒られちゃった……

 あ!高崎先生というのは、二年三組の担任の先生。いつもは優しいんだけど、怒るとちょっと恐い。笑ってるんだけど目が笑ってない。まぁ今のは私が悪いんだけどね。



「それでは、二年三組のHR委員長は風見さんでいいですね?」

「賛成ーー!」

「え?え?…えぇ~~!?」

 どういう事なの、これは?何かよくわかんないけど勝手に決まりそうになってるし……

 私が何かしたのか~~!


「え……ちょっと待って!何で私が……」

「だって千尋、手挙げてたから……」

 隣の席の大神桜が言う。桜とは小学校からの親友で……ってそんな事は今はどうでもいい!


 桜に言われて自分の手を見ると、何と右手をピーンと挙げているではないか!

「そ、そんなつもりじゃ…ただ返事をしただけな…の…にぃぃ……」

「よろしくお願いしますね、風見さん。」

 先生に肩をポンと叩かれ、コクンと小さく頷くしかなかった。


 でも…一つだけ言わせて。何でこんな中途半端な時期に決めるの~~!(6月)


 私の心の叫びなどお構い無しに無情にチャイムが鳴った。

「今日はここまで。それではまた明日。皆さんさようなら。」

 先生はそう言い、悠然と教室から出て行った。


「ちくしょう……何で?何でこの私が委員長……。二年三組は破滅だわぁぁぁ……」

「千尋…自分で言ってて悔しくないの?」

「桜……悔しいわよーー!」

 私は桜に抱きついて大声で泣き喚いた。


「どうしよ、これ……」

 桜の呟きも聞こえないほどに……



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