第27話
☆☆
私は一人。
結局は一人だった。
どうせ彼を失うことになるのなら……
あんな選択をしなければよかった。
彼と共にいればよかった。
そうすればもっと彼の笑顔が見ることができた。
彼の声が聞けた。
でもあのときの私は……
彼の笑顔に耐えられなかった。
彼の声に耳をふさぎたかった。
彼が私でない誰かに向ける愛の言葉は、私にとっては苦痛でしかなかった。
でも……それでも、彼のいない世界よりはずっとましだったはずなのに……私はそれに気がつかなかった。
だって私は彼のことが大好きだったから。
そしてこれからも彼だけが私の全てなのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます