第13話


 私は……思い出す。

 あの、悲しい日のことを。

 あの日、私は夢を失った。

 悲しかった。

 絶望という言葉の本当の意味を初めて感じた。

 夢が私を私にしてくれた。

 いつも夢を見ていた。

 夢を見ることが私の全てだった。

 それなのに私はもう夢を見ることができない。

 悲しかった。

 どうしようもなく悲しかった。

 私の中は悲しいという言葉だけに埋め尽くされていた。

 だから私は夢を失ったこの世界に、新たな夢を求めた。

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