いつもの事をするための訓練とは

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本日の院内ではギャンブル依存症の人達の会議があるのか人が多かった。人通りが多いのでカウンセリングルームで医者と話すことになった。


「れ、連絡先をですか…」


医者はここまで秀秋が成長するとは思っていないかったので驚きの表情だ。それは秀秋も見れば何に驚いているのか大方想像がついた。


「林くん、大きすぎる進歩ですよ。やっぱり逃げるが勝ちなんですよ」


驚きと歓喜のあまり言葉が色々とおかしいわけだが、気にせずにやり取りは挨拶程度している事を報告しておいた。

本当は挨拶程度ではなく、誘いを受けていたのだが。


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阿部[林くん、できれば今度釣りでも行かない?🐟🎣]


林[え、釣りですか?したことがないので全然分からないです。]


阿部[大丈夫。俺が全部教えてあげるから安心して。例え釣れなくても空気は美味しいもんだよ。]


林[分かりましたやってみます。何を持っていけばいいですか]



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昨日のやり取りで必要なものは取り揃えた。向こうも自分の事を気遣ってくれて専門性を感じるものは要求してこなかった。服装も着替えも一応用意したが、友達ともこういった事はしたことがなく不安だった。

日曜日の外出は誰でもあることなのに親が心配の眼差しを凄く差し込んでくる。

自分は玄関の扉を開ける前に座り込み、両手の人差し指をお互いちょんちょんと当てられるかして緊張しているか調べていたが、親はその姿が子供のように見えていた事だろう。


ー行ってきます。ー

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