その4 私のこと……

……調査の休憩に食べるじゃぱりまんラムネ味は本当においしいです。

爽快感が疲れた身体に染みます。



「センちゃんはまたラムネ味なんだね」

「はい」


ラムネ味は本当にヤミツキになります。


「センちゃんはラムネ味が好きなの?」

「当然ですよ」

「……じゃぱりまんは好き?」

「まあ、じゃぱりまんも好きです」



「……私のこと、好き?」



……はい?


「アルマーさん、今はその話、関係ないのでは……。」

「嫌いなの?」

「いえ、嫌いってわけでもないのですが……」


1番困る質問です。

「好き」でも「好き」と堂々と言う勇気はあまりないのに、「好きじゃない」って言ったら回答が「嫌い」になってしまう、もどかしい質問。

この場合「普通」と言うのが良い回答なのでしょうけど、言われた側はなんとなく傷ついてしまいます。


「……えっと」

「そろそろそういうこと聞かないとダブルスフィアも勤まんないよ、全く~。」


全く~、じゃないですよ!

全く!



「……ああ!もう!好き、ですよ!」



「本当~!?やったぁ!今すごい嬉しいよー!やっぱり相棒がセンちゃんで良かったー!」



……それは本当はこっちのセリフなのに。

私とは正反対だけど、アルマーさんが相棒で良かった。

でも、オオセンザンコウに語る言葉はないので。



「わっ。

……最近ハグが多いね。嬉しー!」



行動で、私の想いも伝えます。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る