02 一つだけの名前
冷たい雨が降り注ぐ
幾度も鳴り響く 鐘の音
鎖がちぎれて 解き放たれたのは 破滅
影がうたう 終焉の世界の姿を
どうか一つだけ 嘘をつけたなら
夢が果てる 帰る世界を消していく
私の名前を一つだけにして
なくしてしまえば
無機質な景色が並ぶ 数を数えても
意味がない 知っているのに
何度塗りつぶしたのか 分からない
この記憶を消して
さまよう魂達を看取る
破滅にどうか 気が付かないで
せめて夢の中では幸福に
友を見送る為に 愛する家族に別れを告げる為に
私は一つ 名前を失った
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