第四百八十一話 三姉妹の絆編 その二十九


「う……うう……」

 

 頭が重い……。

 何というか、ジェットコースターに十回くらい乗せられた気分だ……。

 

「起きたわね馬鹿」

 

 ふぁ?

 

「誰が馬鹿だしばくぞ」

「アンタをしばくわよ」

 

 姉さんが何でここにいるんだ。

 

※※※

 

「アンタさ……友達くらいは選びなよ。そのせいで貴重な財布が死にかけたのよ?」

「財布……?」

 

 家の壁を指さす姉さん。

 そこには、壁にもたれかかって眠る江代がいた。

 何というか、すげえ傷だらけだ。

 

「何があったんだ?」

「馬鹿を始末しようとしたらそうなった」

「……」

 

 ダメだ何も思い出せねえ。

 

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