第三百九十三話 藍田の苦悩 その二


 んで……なんでまた診察室なのよ。

 

「こっそり話せるし何なら襲える」

「とっとと捕まれ性犯罪者」

 

 何なら二章の件も院長に報告してやる。

 

「それだけはやめて」

「ヤらないな?」

「約束します」

「処女のままでいたいから頼む」

「ゑヤりたい」

「おい」

 

※※※

 

「私は何すればいいわけ?」

「復縁は出来なくて良いから、また彼女作りに協力させてくれ」

「……」

 

 ……。

 

「何で思考まで止まった……?」

「もう三章続けて彼氏彼女ネタやろうとしてるわけじゃん?」

「そうなの?」

「そうなんだよ。だから読者も飽きてきてるだろうし作者も……なんで俺いないのにお前らだけズルいとかホザいてるし」

「……なんかそう言われると申し訳なく……

 

なるわけねえだろバァァァァァァァァァァァカ!!」

 

 ……藍田?

 

「この俺様に彼女がいねえんだぞ! 緊急事態だぞ! 世界が終わるぞ!」

 

 ……それクリスマス前の読者に言ってみ? 絶対殴られるから。

 

「自意識過剰も大概にしろ白髪ヤブ医」

「ヤブ医じゃねえだろ。江代の彼氏誰が手術したか忘れたか?」

「そうやって自分が凄いアピール何度もするのもモテない理由だと思うぞ」

 

 ま、ブーメランなんですけどね。

 

「最近の作者桜〇さん尊敬してるのが凄く分かる」

「スマブ〇好きだしな」

 

※※※

 

「というか彼女作る前にした方が良い事あるぞ」

「なんだよ」

「まず、前の彼女との思い出の品は全部捨てる」

「ゑ? じゃあ今俺がこうして持ってる彼女の下着も

「捨てろ。てか捕まれ」

 

 家壊したんだし。

 

「それは淀子ちゃんに言ってよ」

「そうだったか?」

「お前は良いなあ、物忘れが激しくて」

 

 私のせいじゃねえ。作者のせいだ。

 

 そりゃあ三百話以上も書いてたら忘れる事もあるだろ。By作者

 

 開き直るな。

 

 はい……。By作者

 

「どうしても捨てなきゃダメ?」

「何なら今ここで燃やすぞ」

「ボヤ騒ぎっつーかお前どうせ俺に罪なすりつける気だろ」

 

 アレ? なんでバレた?

 

「お前ワンチャンそれ俺が死刑になるぞ!」

「大丈夫だどうせ生き返る」

「笑えねえよ!」

 

 美咲とかク〇リン並みに死亡回数多いのに。

 

「あの眼鏡女可愛いよね」

「……」

 

 見た目はな。

 

「……?」

「いや、お前は知らなくても大丈夫な事だ」

 

「もしかしてあの女も何かあるのか?」

「当たり前だ」

 

 浅井三姉妹のメインキャラになれるって事は何かしら欠陥があるんだよ。

 

「ゑ? 俺にもあるの?」

「ないと思ったの?」

「思った」

 

 こりゃダメだ。

 

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