第二百七十八話 修学旅行 その七


「取り敢えずエアガンだけは使うぞ」

「あれ? 意外と乗り気」

 

 違うわとっとと終わらせて寝てえんだよ。

 

「くたばれド貧乳ゥゥゥゥゥゥ!」

 

 はあ……甘いな。プリンに練乳掛けて大量の粉砂糖を掛けるくらい。

 

「ジ・エンド!」

 

 エアガンの弾を発砲し、枕を投げた奴にカウンター。

 そのまま倒れていく。

 

「怯むな! 全力で挑めば勝てる!」

 

 いやいや無理無理。

 

「とうっ! やあ!」

 

 MISS! MISS!

 

「はあつまんね」

 

 そのまま撃つ。

 

「残りはお前か。優香」

「初っち! 勝負だ!」

 

 一瞬で終わらせてや

 

「うおおおおおおおおおおおッ!」

 

 あ。

 

「しまった優香のテンションが姉さん以上なの忘れてた!」

 

 ダメだあれだけ動かれると、照準定めるのも難しい!

 

「終わりだ初っち!」

 

 むぎゅっ!

 

「ぎゃあああああああああああああッ!!」

 

 痛い痛い痛い痛い……抱き着きが強すぎる……。

 

「勝たせないよ~? 私には~!」

「分かったから離せぇ……」

 

 ぬわああああああああッ!

 

「HA☆NA☆SE」

「優香。取り敢えず初のライフはゼロにしとくから離れなさ

「ん~? 何々? 淀子っちも抱き着いて欲しい系?」

「人の話を

「えーい!」

 

 むぎゅっ! どがっ!

 

「いった~い!」

「頭大丈夫アンタ」

 

 この場合正解かもだけどお前が言うべき台詞じゃねえ。

 

「五章のアレでアンタに油断しちゃいけないって分かったわ。次抱き着こうとしたら、肺が破れるまで蹴り飛ばすわよ」

「ひ! そりゃない系っしょ淀子っち!」

 

 肺どころか全身消し飛ぶから姉さんの扱いに気を付けな優香。

 

「じゃあ初っち!」

 

 やめろ和泉にでもこの現場見られたら……。

 

「初ちゃ

 

 その幻聴をぶち殺す!

 

「痛い……」

 

※※※

 

 和泉を倒した。

 

「初っち。それは酷い系じゃね?」

 

 すまんな和泉。

 どうしてもダメな時ってのはあるもんなんだ。

 

「人を殴った上に正当化しようなんてサイテー!」

 

 姉さんテメエが言うんじゃねえ。

 

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